入れ歯で食事を楽しむには?注意点・適切な食事について解説
作成日:2018年11月9日
入れ歯になった親が、噛む時に痛みを感じているようだ、食事に対して消極的になった・・とご心配の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
入れ歯での食事は、自分の歯の時とは違う注意点が多くあります。
そのポイントを抑えることで、入れ歯でも快適な食事が可能になるのです。
本記事では、入れ歯で食事する時の注意点から、入れ歯に適した食事まで詳しく紹介します。
食事の時間が楽しいものになるよう、この記事をお役立て下さい。
目次
入れ歯と食事中のトラブル
入れ歯をしていると、さまざまなトラブルに見舞われます。特に、食事中のトラブルで困っている方も多いのではないでしょうか?
ここでは、入れ歯をしている人によくある食事中のトラブルについて、その原因と解決方法を説明します。
食べるときに痛い場合
痛みの主な原因は、入れ歯が自分の口の状態と合っていないことです。
少しでも痛みを感じたら、歯科医に相談し入れ歯を調整してもらいましょう。
食べたものがと歯ぐきと入れ歯の間に挟まると、食べるときに痛みを感じます。
歯ぐきと入れ歯の隙間を埋める接着剤などを使って、隙間を埋めましょう。
食事を食べにくい場合
入れ歯をすると自分の顎の上に義歯がのっているだけなので、噛む力が弱くなります。
力を入れやすいように入れ歯を固定する方法やうまく噛む方法がないか、歯科医に相談してみましょう。また、食事を小さく切って噛みやすく工夫するといいでしょう。
温度や味覚がわからない場合
総入れ歯の場合、上顎は歯ぐきをおおっている義歯床という部分で覆われてしまうので、温度・食感・味覚を感じにくくなります。
そのため、火傷をしたり、食事を楽しめなくなったりします。食事は、温度、食感、風味にも気をつけて調理しましょう。
口臭が気になる場合
入れ歯であってもきちんと手入れをしないと、歯垢・歯石が付着して口臭の原因になります。
入れ歯用のブラシや洗浄剤などを使用して、こまめに手入れしましょう。また、お口の中も歯ブラシやマウスウォッシュで清潔にしましょう。
入れ歯が外れる場合
歯ぐきが痩せてきてしまったり、噛み癖があったりすることで、これまでピッタリだった入れ歯が合わなくなることがあります。
入れ歯が合わないと、外れやすくなり、食べにくくなります。その場合は早めに歯科に行って調整してもらいましょう。
入れ歯で食事する際の注意点
入れ歯をすると噛みにくくなって、食事を楽しめなくなってしまう方もいます。そんな方に、入れ歯でうまく食事をする方法や食事をする際の注意点について説明します。
前歯で噛み切り奥歯でつぶす
総入れ歯の場合、噛みかたにコツがあることをご存知でしょうか。
「前歯で噛みきり奥歯でつぶす」のが、総入れ歯に適した噛みかたです。
一般的に奥歯から入れ歯にする人が多いので、前歯だけで噛む癖がついている人がいます。もし、前歯だけで噛むと、入れ歯の奥歯部分が浮きあがってしまうので、入れ歯がぐらついて外れやすくなります。
左右両側で同時に噛む
自分の歯で噛むときは片側の歯を使って噛むことが多いです。そのため、入れ歯をつけても、つい片側で噛んでしまいます。
ですが、総入れ歯にすると、前歯と左右の奥歯をバランスよく使って噛むことがとても重要になります。例えば、左側だけで噛むと、下顎総入れ歯の右側が浮いてしまい、安定して噛めなくなります。
上顎総入れ歯は、ピタッと吸い付くように作れるので問題ないのですが、下顎総入れ歯はそのように作るのが難しく、舌の筋肉で動いてしまうこともあるので、左右で同時に噛むと安定します。
一度にたくさん口に入れない
入れ歯をすると、噛む力が3割程度まで落ちてしまいます。そのため、食べ方にも工夫が必要です。
一度にたくさんの食べ物を口の中に入れてしまうと、噛めなかったり、飲み込めなかったりします。なので、一度にたくさんの食べものを口にいれず、少しずつわけて口に入れるようにしましょう。
入れ歯にあった食べ物を食べる
噛む力が弱くなっているため、食べ物に工夫することも大切です。噛みやすい一口サイズの大きさにして調理しましょう。
また、柔らかくしたり、飲み込みやすいようにとろみをつけたりするといいでしょう。特に硬い肉や繊維が多い野菜などは、柔らかくして噛みやすくしましょう。
保持力と安定牲の高い入れ歯安定剤を使う
入れ歯の接着剤を使うことで、入れ歯と歯ぐきの密着度が高まり、入れ歯が安定します。そのため、入れ歯がずれてしまったり、食べ物が挟まったりするのを防ぐことができます。
最近では、口の中の違和感をできるだけ軽減するために、より薄く広がるような接着剤が開発されています。自分に合った接着剤をうまく使って、入れ歯でも食べやすくする工夫をしましょう。
入れ歯の手入れはきちんとおこなう
総入れ歯でも部分入れ歯でも、色素や歯石が沈着してしまうので、入れ歯の手入れはきちんとしましょう。入れ歯の手入れをすることで、口臭や口内炎を防ぐことができます。
また、入れ歯を手入れする際には、あまりゴシゴシ洗わないようにしましょう。強くこすると入れ歯に傷がついたりして口のトラブルの原因になります。
入れ歯用ブラシ、マウスウォッシュ、入れ歯洗浄剤などをうまく活用して、丁寧に手入れしましょう。
食事の後の口腔ケアをきちんとおこなう
食事の後の口腔ケアも大切です。特に部分入れ歯の場合、口の中をキレイにしておかないと、天然の歯が虫歯になったり歯周病になったりします。
部分入れ歯の方は、特に入れ歯の装置をかけている部分の歯磨きをしっかりしましょう。
総入れ歯で歯がまったくない方も、ブラッシングは必要です。
やわらかい歯ブラシを使って、歯肉・舌・上顎などを丁寧にブラッシングしましょう。
また、ずっと入れ歯をつけていると、血行が悪くなってしまいますので、就寝時など、入れ歯が不要なときは外して口を休めてあげましょう。
入れ歯に適した食事
入れ歯に適した食事とは、どのような食事でしょうか。
ここでは、入れ歯の特徴をふまえ、どのようなことに注意すればいいのかを解説します。
温度が熱くなりすぎないように
総入れ歯の場合、入れ歯の義歯床の部分が厚いため、食べ物の温度を感じにくくなります。そのため、本来なら熱くて食べられないものでも食べることができてしまいます。熱すぎるものを食べると火傷をする場合がありますので、食べ物の熱さには注意が必要です。
食べ物だけでなく、飲み物に関しても同じですので、食事に出す際には温度に十分注意しましょう。
また、自費であれば、入れ歯の素材を選ぶことができるので、熱さを感じやすい入れ歯にすることも可能です。
柔らかく飲み込みやすいものを中心に
入れ歯の場合、噛む力が弱くなるため、硬い肉や繊維の多い野菜などは、長時間煮込んだり、蒸したりして、柔らかく調理する必要があります。
また、飲み込みやすくするためにとろみをつけて工夫するのもいいでしょう。
一口サイズが大きさの目安
入れ歯でも噛みやすくなるように、小さく切ったり、隠し包丁をいれたり、刻んだりするといいでしょう。
ただし、あまり細かく刻むと、バラバラで飲み込みにくくなったり、入れ歯と歯ぐきの間に挟まったりします。
大きさは、一口サイズくらいがちょうどいいでしょう。
まとめ
食事をすることは、生活の楽しみの一つです。入れ歯での食事はつらいものなので、食事を楽しめるように工夫してあげたいものです。
入れ歯に適した食事を用意してあげることで、かなり楽に食べられるようになります。
ですが、食事をつくる家族にとっては、熱さや硬さに気を付けて調理をすることは大変です。「入れ歯でも食べやすいお弁当があると助かるなぁ。」という方もいらっしゃるでしょう。
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