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老人ホームの費用ってどれくらい?種類別の目安から費用の抑え方まで解説

作成日:2019年3月21日

老人ホームの費用ってどれくらい?種類別の目安から費用の抑え方まで解説

高齢となったご家族の身の回りのお世話が必要になり、老人ホームへの入居を考えている方もいらっしゃると思います。老人ホームを利用する際に、一番気になるのは費用面だという方も多いでしょう。

本記事では、種類別に老人ホームの費用の目安、費用の内訳、さらに費用を抑える方法までを詳しく解説します。本記事を、老人ホームへの入居を検討する際の参考にしてください。

【種類別】老人ホーム・介護施設の費用目安

老人ホーム・介護施設の費用の目安について、以下で種類別に解説します。ただし、施設の費用は地域や施設によって変わる可能性があるので、あくまでも目安と捉えてください。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており、介護職員が常駐している施設です。調理や洗濯のほかに、入浴や排泄の手伝いなど身の回りの介助サービスを受けられます。

介護付き有料老人ホームの費用の目安は、入居一時金が0?数千万円程度(平均400万円前後)、月額費用が15?35万円程度(平均20万円前後)です。

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、食事や掃除・洗濯などを代行し、介護者に必要な生活援助サービスをおこなう老人ホームです。介護職員が常駐しないため、介護が必要な際は、訪問介護のような他の介護サービスを利用する必要があります。

住宅型有料老人ホームの費用の目安は、入居一時金が0?数千万円程度(平均100万円前後)、月額費用が10?35万円程度(平均14万円前後)です。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅は、ご高齢の方を見守り、生活の相談にも応じてくれる賃貸物件です。調理や買い物・病院への送迎などのサービスを受けられるところもあります。

サービス付き高齢者向け住宅の費用の目安は、入居一時金が0?数十万円程度(平均20万円前後)、月額費用が10?30万円程度(平均15万円前後)です。

グループホーム

グループホームは、認知症のご高齢の方を対象としており、5?9人で共同生活を送りながら、自立した生活を送ることを目指す施設です。介助サービスを受けるだけでなく、リハビリやレクリエーションもおこないます。

グループホームの費用の目安は、入居一時金が0?数百万円程度(平均10万円前後)、月額費用が15?30万円程度(平均12万円前後)です。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、介護がない状態での生活が難しい、原則要介護3以上のご高齢の方に限り入居を認めている施設です。要介護1?2の人でも認められれば入居できるようです。食事・入浴・排泄などの介助とリハビリを主におこなっています。

特別養護老人ホームの費用の目安は、入居一時金が0円、月額費用は要介護の程度によって差はありますが6?15万円程度(平均10万円前後)です。

ケアハウス(軽費老人ホームC型)

ケアハウス(軽費老人ホームC型)は、自立した生活を送ることに不安を感じるご高齢の方が、比較的安い費用で入居できる施設です。ケアハウスは「一般型」と「介護型」に分かれており、介護型を選択すると専門の職員による介護サービスを受けられます。

ケアハウスの費用の目安は、入居一時金が数十万?数百万円程度(平均30万円前後)、月額費用が15?30万円程度(平均10万円前後)です。

老人ホーム・介護施設の費用内訳

老人ホーム・介護施設の費用の内訳について、以下で詳しく解説します。

入居一時金

入居一時金とは、家賃の前払いに相当する費用で、施設へ入居する際に支払われます。初期償却の仕組みがある場合、契約時に入居一時金の一部を償却し、その後の数年で残りの金額を償却します。

償却期間が終わる前に退去した場合は、未償却の分を返還金として受け取れる場合があります。償却については、事前に確認することをおすすめします。

また、社会福祉法人や地方自治体が運営する公的な介護保険施設では、入居一時金はかかりません。民間企業が運営する施設でも、入居一時金が不要な場合もあります。入居一時金が必要ない場合、月額費用は高くなる傾向にありますが、緊急で入居する際には経済面で大きなメリットとなるでしょう。

月額費用

月額費用とは、その施設を利用するために毎月支払う費用のことで、主に居住費・食費・日常生活費・管理費に分かれています。以下で、それぞれの項目について解説します。

居住費

居住費は公的施設と民間施設で異なるので、それぞれに分けて解説します。

・公的施設
国が費用の目安を決めています。また、多床室やユニットバス型など居室のタイプごとに費用も異なります。

・民間施設
公的施設のように国が費用の目安を決めているわけではなく、立地の良さや居室のグレードで居住費は変動します。医療サービスが充実している施設ほど、費用が高い傾向にあります。

食費

食費について、公的施設と民間施設に分けて解説します。

・公的施設
1日3食分の食費が決められており、外出などで食事をとらなかった場合でも、全額を請求されるので注意が必要です。また、所得・資産がある基準以下の入居者に対して、自己負担額の限度額が定められています。

・民間施設
公的施設とは異なり、多くの施設では、とらなかった食事の分は請求されません。また、毎日定額で請求する施設と、毎日の食費を細かく設定している施設があります。

日常生活費

日常生活費とは、歯ブラシ・石鹸などの日用品や菓子・本などの趣好品にかかる費用で、利用者ごとに負担額は変わります。おむつ代は、公的施設では、後述する「介護サービス利用時の費用」に含まれていますが、民間施設では利用者が別途負担することになります。

管理費

管理費とは、施設の管理のために支払われる費用のことです。どのような項目が管理費に含まれるかは施設によって異なります。気になる方は、事前に施設に聞いておくとよいでしょう。

介護サービス利用時の費用

介護サービス利用時の費用とは、介護サービスを受けるための費用で、保険が適用されるため利用者は1割?3割を負担します。

介護型の施設では、毎月定額を支払って要介護度別のサービスを受けます。一般型の施設では、外部の業者に委託して訪問サービスなどの介護サービスを利用し、利用した分だけを支払います。ただし、利用できる頻度には上限があり、その上限を超えると全額負担することになります。

2つの支払い方法のうちどちらが利用者の負担が少ないかは、要介護度によって変わります。

老人ホーム:利用料の支払い方法

老人ホームの利用料の支払い方法について、以下で4つ解説します。

一時金方式

一時金方式とは、退去するまでの家賃や管理費など施設を利用する際に必要な費用を一部前払いし、残りを毎月支払う方式のことです。途中退去した場合には、未償却分を返金してもらえることがあります。

月払い方式

月払い方式とは、利用する月の家賃やサービス費を月ごとに支払う方式のことです。入居時に支払う費用は安くなりますが、月額費用は一時金方式よりも高くなります。

全額前払い方式

全額前払い方式とは、終身にわたってかかる費用を全額前払いする方式のことです。支払い後に大きな出費はありません。

選択方式

選択方式とは、一時金方式・月払い方式・併用方式の中から利用者が選択できる方式のことです。

老人ホームの契約方式(3つの方法をご紹介)

老人ホームの契約方式について、権利形態の観点から以下で3つ紹介します。

利用権方式

利用権方式とは、終身にわたって居住スペースに住む権利と、介護や援助サービスを利用する権利が一体になった契約方式です。ただし、利用権は所有権とは異なるので、施設のスペースが自身の財産とはならないことに注意してください。有料老人ホームの多くが利用権方式を採用しています。

建物賃貸借方式

建物賃貸借方式とは、利用権方式と異なり、居住部分を利用する権利と介護サービスを受ける権利を分けて契約する方式のことです。利用権方式と比べると入居一時金が比較的安く、その分月額費用は高い傾向にあります。

終身建物賃貸借方式

終身建物賃貸借方式は、建物賃貸借方式の1つで、利用者が死亡すると契約が終了します。ただし、夫婦で入居し契約者が死亡しても、その配偶者には住み続ける権利があります。

老人ホームの費用を抑える方法

老人ホームの費用を抑える方法について、以下で2つの制度を紹介します。

高額介護サービス費

高額介護サービス費とは、介護保険により通常は1?3割となっている世帯あたりの負担額が、国の定める基準を超えた際に、その超過分を介護保険から支給される制度のことです。その基準は世帯の所得によって決まり、自己負担限度額を超えて負担しなくてよいというメリットがあります。

ただし、この制度を利用するためには市区町村への申請が必要です。また、老人ホームでかかる各種費用などは対象外なのでご注意ください。

特定入所者介護サービス費

特定入所者介護サービス費とは、所得が低い方向けに居住費と食費が軽減される制度のことです。高額介護サービス費と同様に、自己負担の上限が決まっており、経済面でのサポートをしてくれます。ただし、市区町村への申請をして負担限度額認定証の交付を受ける必要があります。

また、特別老人ホームや介護老人保険施設、ショートステイなどではこの制度を利用できますが、デイサービスやグループホーム、通所リハビリなどには適用されないので注意してください。

年金だけで老人ホームに入居できる?

厚生年金を受け取っている方は可能かもしれませんが、国民年金だけで老人ホームに入居するのは難しいです。安い特別養護老人ホームでも月額費用は6?15万円かかります。国民年金の平均は約5.4万円、厚生年金の平均は約14.5万円です。

自分がどれくらいの年金を受け取れるのかを、あらかじめ確認しておくことが重要です。また、年金での支払いを希望する人には、ケアハウスをおすすめします。ケアハウスとは、ただし、ケアハウスは人気が高いため待機期間が1年以上になる施設もあります。

どうしても費用が払えない場合には

老人ホームの利用費を抑える方法について紹介しましたが、それらを利用しても費用が払えない場合にどうすればよいかを、以下で2つ解説します。

生活保護の相談をする

自身の収入が少なく、親族からの援助も得られない場合は、自治体に生活保護の相談をしてみましょう。生活保護は、年金を受け取っている方でも受給できます。しかし、審査の段階で資産が十分にあると判断された場合には、生活保護を受けられないことがあります。

特別養護老人ホームなどは、生活保護を受けている方でも入れます。ただし、受け入れを認めているかどうは施設によって異なるので、興味のある方は、まずは施設に相談してみましょう。

在宅で介護する

資金繰りが苦しいけれども介護が必要だという方には、在宅で介護するという方法もあります。デイサービスや訪問介護サービス、さらにそれらが組み合わせた小規模多機能型居労介護などが利用可能です。小規模多機能型居労介護は、24時間365日にわたって生活をサポートしてくれるサービスです。

在宅での介護を受けるためには、自治体から要介護度を認定してもらう必要があります。自治体から認定を受けると、担当のケアマネジャーが作成したケアプランに沿ってサービスを受けられます。また、在宅で介護する際、毎日の食事を用意する手間を軽減するサービスとして、まごころ弁当がおすすめです。

シルバーライフの宅配弁当サービスでは、毎日3食栄養バランスの摂れた食事を日替わり献立で届けてくれます。興味のある方は、ぜひ以下のサイトからお問い合わせください。

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まとめ(老人ホームの費用ってどれくらい?)

老人ホームの費用は、入居時にまとめて支払う入居一時金と、毎月かかる食費などが含まれる月額費用に分かれています。老人ホームの種類により費用が変わってくるので、入居を考えている施設の費用を事前に確認しておきましょう。

また、老人ホームの入居費用を抑える方法として、高額介護サービス費や特定入所者介護サービス費などがあります。年金だけでは、すべての費用を賄えない場合もあるので、生活保護の相談をしたり、在宅で介護したりする方法も検討してみてください。

この記事の提供元:シルバーライフ

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