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訪問介護とは?サービス内容から費用、施設の選び方まで

作成日:2019年7月10日

訪問介護とは?サービス内容から費用、施設の選び方まで

介護が必要になるタイミングは多くの場合突然で、準備ができていなかった方でも介護生活が始まることがあります。自分の生活を続けながら介護をこなすのは大変なため、要支援者・要介護者をどのようにサポートするかで悩んでいる方もいます。この記事では、自宅で介護をサポートしてくれる訪問介護について解説します。介護についての不安がある方は、ぜひ参考にしてください。

訪問介護とはどんなサービスなのか?

訪問介護とは、自分の力だけでは生活しづらくなった方(被介護者)の自宅に介護福祉士(ケアワーカー)が直接訪問し、自宅にいながらにして自立した日常生活を送れるよう、被介護者のサポートを行うサービスのことです。サービス内容は、入浴や排せつ、食事などの介助(身体介護)、調理、洗濯、掃除といった援助(生活援助)、通院時の外出移動サポートなどです。

要介護者・要支援者といった被介護者が、最後まで住み慣れた生活を続けたいと要望するときに利用できるサービスです。

訪問介護のメリット

訪問介護におけるメリットには以下があります。

・住み慣れた環境に身をおき、安心して介護サービスを受けられる
・被介護者が他者とコミュニケーションをとれる
・老人ホームなどの施設への入居と比較すると、費用が安い
・被介護者のご家族における介護の負担軽減につながる
・離れて暮らすご家族にとっては、被介護者の健康状態・安否を知る手段になる

訪問介護のデメリット

訪問介護におけるデメリットには以下があります。

・被介護者が、自宅に知らない人がいることに拒否反応を示す場合がある
・時間が限られているので、訪問介護の時間に合わせてライフスタイルを変えなければいけない
・介護に適した環境を整えるべく、被介護者の居宅をリフォームする必要が生じる

被介護者に不要なストレスをかけないよう、サービスを受ける前にご家族と被介護者との間で意思確認を行うことが大切です。

訪問介護の利用対象となる方

介護保険によって訪問介護を利用できる方は、要支援1~2、要介護1~5の方です。要支援1もしくは要支援2と認定されている方は、介護予防訪問介護としてサービスを受けることができます。ただしその目的は、要介護状態への進行を予防し、現状が悪化しないようにすることであるため、一部のサービスは利用が制限されています。

訪問介護でできること:サービス

訪問介護で受けられるサービスを以下の3つのカテゴリーに分けて解説します。

身体介助

被介護者の身体に直接触れて行われるサービスを「身体介護」と呼びます。これは被介護者の自立援助を目的とするもので、専門的な観点からの指導・相談なども含みます。身体介護の内容は、以下のとおりです。

・食事を手伝ったり見守ったりする食事介助
・衣服を着替える際の衣類着脱介助
・入浴時のサポートをしたり、洗髪・清拭を行ったりする入浴介助
・車いすや車への乗り降りを手伝う移乗介助
・トイレへの誘導やおむつ交換などを行う排泄介助
・床ずれ予防のための体位変換
・自分の足で歩けるようサポートする散歩補助

研修を受けた介護者であれば、一定の条件のもとで、たんの吸引を行うことも可能です。

生活援助

被介護者の日常生活のサポート、身の回りのお世話を中心とするサービスを「生活援助」と呼びます。一人暮らしの被介護者、家事を行えない被介護者やご家族をサポートし、日常生活を支援していくものです。生活支援の内容は、以下のとおりです。

・食材の買い物や調理、配膳、片づけなどの食事援助
・衣類の洗濯、片づけ、整理などの洗濯援助
・居間の掃除機がけ、ゴミ出し、整理整頓などの掃除援助
・立ち上がったり歩いたりといった行為が困難な被介護者の移動介助
・病院への付き添いや薬の受け取り代行などの受診介助

このほかにも、爪切りや血圧測定、耳掃除など、医療行為ではない生活介助を含みます。

通院等のための乗車・降車等の介助

通院等のために送迎をしてくれる「通院等乗降介助」とは、介護職員資格をもつ運転手が通院時の送迎を行ってくれるサービスで「介護タクシー」とも呼ばれます。要介護1以上の被介護者が対象となり、介護保険が適用されます。通院等乗降介助の内容は以下のとおりです。

・通院時の移送
・利用時の乗車・降車の介助
・乗車前・降車後の屋内外における移動での解除
・外出先での受診の手続き、移動などの介助

ただし、介護保険による通院・外出介助はサービス範囲が限られているため、利用の用途にあっているか事前に確認しておく必要があります。また、通常のタクシー運賃と同様に移送にかかる経費は利用者の負担になるため注意が必要です。

訪問介護ではできないこと

自宅を訪れる介護福祉士やホームヘルパーは、被介護者の日常生活を支援するための行為しかできません。「家政婦」代わりに家事の代行をお願いしたり、医師や看護師といった専門資格がなければ行えない医療行為を依頼したりすることはできませんので、ご注意ください。訪問介護では依頼できない内容は、以下の通りです。

〈ホームヘルパーが行わなくても日常生活を送るのに支障がないもの〉
・ご家族のお子さんのお世話
・被介護者以外の食事の用意や片づけ
・被介護者のご家族の部屋の掃除、洗濯
・家具の移動や修理
・電気器具の修理
・庭掃除や草むしり
・ペットの散歩
・床のワックスかけ
・窓のガラス拭き
・金銭の管理
・娯楽のための外出援助

〈医師や看護婦といった有資格者でなければ行えない医療行為〉
・排便や床ずれの処置
・インスリン注射
・点滴の交換
・たんの吸引
・経管栄養の交換
カテーテル類の管理

ただし、介護福祉士・介護職員の場合は、たんの吸引や経管栄養を行えるケースもあります。ん。

訪問介護にかかる費用の相場

訪問介護にかかる1日の費用(自己負担額)は、「サービスの種類別料金×利用時間+その他料金(緊急時加算)」です。6時から8時の早朝と、18時から22時までの夜間は25%増し、22時から6時までの深夜は50%増しになります。

介護保険の自己負担額は1割負担が基本ですが、一定以上の所得がある場合は、2割もしくは3割負担になります。

以下は、1割負担の場合の費用相場です。サービスの種類別料金、その他料金については市区町村や事業者によって異なりますので、ご注意ください。

サービスの種類利用時間費用(1割負担の場合)
身体介護20分未満165円
20分以上30分未満248円
30分以上60分未満394円
60分以上(以降30分経過ごと)575円+30分ごとに83円
生活援助20分以上45分未満181円
45分以上223円
通院等乗降介助片道98円

介護施設の選び方

訪問介護のサービスを受けたいけれど、どの事業者を選べばよいか迷っている方に向けて、選び方を解説します。

担当者と会って直接説明を聞く

訪問介護においては、実際に自宅に訪問してくれる担当者とご家族が密にコミュニケーションをとる必要があります。そのため、担当者と会って直接説明を聞く機会をもつことが大切です。

事業所を選ぶ際は、被介護者となるご家族が日常生活を送るうえで困っていることが解消できるのか、被介護者の要望にしっかり応えてくれるのかといったポイントに留意して、担当者から直接説明を聞くようにしましょう。ホームページやパンフレットだけではわからない、その事業所ならではの特色を知ることができます。

1か所ではなく複数の事業所を比較する

訪問介護サービスを検討する際は、お住まいの地域にある訪問介護事業所の情報をできる限り集め、複数の事業所を比較検討することも大切です。比較検討してみることで、費用や総合的なサービスの質の違いが見えることがあります。また、それぞれの事業所に問い合わせれば、事業所ごとの対応を確認できます。

被介護者やご家族が希望するようなサービスを受けられるのか、訪問日の変更やキャンセルは可能なのかなど、知りたいことを項目立てし、情報を比較できるようにしましょう。

費用とサービス内容が適切か

それぞれの事業所が提供するサービス内容とその費用が適切かどうか、費用の内訳などについて明確な説明があるかどうかも、事前にしっかりチェックしてください。契約書や重要事項説明書の記載内容や、被介護者やそのご家族の疑問に答えてくれるかどうかも、大切なチェックポイントです。

訪問介護サービスが始まってからでも、事業所の変更は可能です。提供されるサービスの内容はもちろん、スタッフの言葉遣いや態度などで気になることがあれば、すぐケアマネジャーなどに相談するようにしましょう。

まとめ(訪問介護の費用から選び方まで)

この記事では、訪問介護の概要やそのメリット・デメリット、費用の目安などとともに、訪問介護サービス事業所の選び方などを解説しました。介護のすべてを自分だけで行えない場合は、訪問介護サービスの利用も検討してみてください。

訪問介護だけでは食事面を補えない場合、食事面をサポートしてくれる宅食サービスを利用する手もあります。宅食サービスなどを上手に利用し、無理のない介護生活を送ってください。

まごころ弁当は、味や栄養バランスなど、高齢者に配慮したメニューが揃っています。そのため、被介護者とそのご家族を食事面からサポートしてくれることでしょう。無料試食もありますので、ぜひ一度お試しください。

この記事の提供元:シルバーライフ

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