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高齢者の食事宅配について、その必要性

作成日:2019年12月10日

高齢者の食事宅配について、その必要性

現在、食事宅配サービスの会社は増えていて、そのサービス形態もさまざまです。利用している顧客層も幅広く、需要も増加していると考えられています。特に2025年の後期高齢者の人口増加に向けて、高齢者の食事宅配は需要とともに、その必要性も高まると考えられます。

食事宅配と高齢者、その現状と今後

平成25年時点、何らかの食事提供サービスを利用している65歳以上の健康な高齢者は、調査対象者620人中約2%という調査結果があります。同じ調査で介護や介助を必要としている高齢者の食事提供サービス利用状況は、調査対象者620人中約7.7%でした。

利用する理由、しない理由

前記の調査では、健康な高齢者では、食事の宅配はほとんど利用されていないという結果といえます。利用している人の利用理由は「栄養のバランスがとれるから」「身体的に買い物や調理が困難だから」が多くなっていました。

また介護用食品の利用者では、「摂食嚥下に困難があるから」という理由も多くあげられています。これらのことから、何らかの食事宅配のサービスの利用を検討するきっかけは、「食事にかかわる行為に負担や困難が生じたとき」と考えることができます。

利用しない具体的な理由は多岐にわたりますが、感情面で食事宅配サービスに対する抵抗感を持っている人も一定数存在するようです。そのため「自分、または現在食事を作っている人が食事を作れなくなったら利用する」「介護や介助が必要となったら利用する」といった、事後的に必要に迫られたら利用すると考えているケースが多いようです。

高齢者の夫婦のみ世帯や単独世帯

今後増加が予想されるのが、高齢者夫婦のみの世帯や高齢者のひとり暮らし世帯です。健康で買い物も食事の準備も支障なくできていれば、もちろん問題はありません。しかし本人、もしくはパートナーに何かしらの心身の不調がおきた場合、食事にかかわる行為に困難が生じる可能性があります。

食事は一日三食、毎日のことですから、小さな問題でもやがて大きな負担となる可能性があります。特にそれまで料理経験が少ない男性が食事の支度をしなければならない立場になったとき、調理や食事に困難を抱える可能性は非常に高く、食事宅配サービスのニーズが高まると考えられます。

地域包括ケアシステム

今後介護保険制度において、高齢者の介護は施設介護から在宅介護へとシフトしていきます。現在2025年をめどに「地域包括ケアシステム」という仕組みが推進されており、特に食事を含めた生活支援については、民間事業者やNPO法人、ボランティアなども含めた社会資源を有効活用していこうという流れとなっています。

厚生労働省からも2017年に「配食を通じた地域高齢者等の健康支援を推進するガイドライン」が作成され、食事宅配は高齢者の健康維持のために重要なサービスのひとつであると位置づけられています。

公益社団法人全日本病院協会のウェブサイトです。地域包括ケアシステムについて詳しく説明されています。ご参照ください。
https://www.ajha.or.jp/guide/5.html

食事宅配への意識を変える

若い年代の単身世帯や共働き夫婦、妊娠・出産・子育て世帯では、何らかの形で食事宅配サービスを利用する人は増加しており、食事にかかわる負担軽減や家事の効率化に役立てています。これは若い世代では特に、日常的にインターネット上のサービスに慣れ親しんでいて、情報収集から購入までの一連の作業が自宅のパソコンやスマートフォンで完結できる利便性も要因のひとつといえます。

しかし高齢者の中には、食事宅配のサービスに抵抗を感じていたり、そもそも食事宅配についてよく知らないというケースもあります。多くの食事宅配会社ではインターネットでの注文だけではなく電話での登録や注文が可能なので、パソコンやスマートフォンの操作に慣れていない高齢者の方でも安心です。身近な家族や、医療・介護関係者からの食事宅配についての情報提供も大切といえます。

その他の既存の主な食事提供サービス

現在の在宅高齢者が利用している、食事にかかわるサービスの主なものは以下の通りです。

サービスの種類概要一般的な費用
配食サービス調理された食事が在宅まで届くサービス。
民間事業者によるものと、自治体が実施しているものがある。
食事宅配会社によって異なり、自治体によって補助がある場合もある。
おおよその利用料は1食あたり400~1000円程度。
調理代行ホームヘルパーが高齢者の自宅で、本人の嗜好や意向、栄養面に配慮しながら調理を行うサービス。介護保険の中で1.5時間以上/日利用の場合、本人負担は1割でおよそ800円/食。
会食地域の集会所や福祉センターなどを会場として、自治体や社協が中心となって調理済みの食事を提供するサービス。1回あたりの参加費用は500円程度。
デイサービスデイサービスセンターの利用により、昼食が提供されるサービス。利用の可否や利用回数は、要介護度によって異なる。デイサービス1日分の利用料は要介護度により異なる。食費については要介護度にかかわらず500円前後が一般的。
食材配達サービス買い物に出かけることができなかったり、買い物時間が確保できない人向けに、食材をゼットで配送するサービス。食事宅配会社により異なり、1食あたり500円前後が一般的。
外食
持ち帰り弁当
レトルト食品など
一般のレストランや飲食店、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどで食品または食事が販売されるサービス。最近では栄養面での配慮がされていたり、介護用食品の提供もされていることがある。商品により異なる。

食事宅配の必要性その1:栄養バランス

急速な高齢化が進む中で高齢者の食事については、低栄養の予防や改善、疾患の予防や改善のために適切な栄養状態を確保することが重要です。またエネルギー量、たんぱく質量、食塩量などの栄養素が調整されている食事宅配の利用は、医療施設や介護施設と在宅の生活を、切れ目なくつなぐためにも非常に有効といえます。

一般向けの食事

疾病による栄養素の制限などがない、健康な高齢者向けの食事です。食事宅配の会社によって、そのラインナップには特徴がありますが、いずれも栄養のバランスには十分な配慮されています。メニューも豊富で、主食やおかずの量も選ぶことができ、食べる人に合った内容の食事を選ぶことができます。

家庭では少量では調理しにくい野菜やいも類、きのこ類などもしっかりと取り入れられ、季節の食材にも配慮がされていて、十分に満足感のある食事といえます。

エネルギー(カロリー)・塩分調整食

栄養のバランスは保ちながら、カロリーや塩分を抑えたメニューです。食事宅配の会社によって、「おかずだけ」や「おかずとごはんセット」などを選べたり、カロリーも何段階かの設定があり選択できる場合もあります。食べる人の体格や疾病の状態に合わせた内容を選ぶことができるので、高血圧や糖尿病などの疾病治療中の場合は、かかりつけの医師からの指示に合った内容の食事を選びましょう。

多くの会社で栄養士や管理栄養が献立作成にかかわっており、必要に応じて電話で相談を受けている場合もあります。

たんぱく質調整食

たんぱく質は広くいろいろな食品に含まれていますが、たんぱく質を多く含む食品は、肉や魚、卵など、主にメインのおかずになるものが多く、たんぱく質の摂取量に制限がある場合は、管理栄養士であっても献立を整えるのはなかなか難しいところです。そのため、家庭でたんぱく質の摂取量に注意をしながら、他の栄養素が十分に摂れる食事を整えることは、非常に困難であるといえます。そのような場合、食事宅配のたんぱく質調整食を利用することは、食べる人の健康管理上とても有効です。

こちらも食事宅配の会社によって「おかずだけ」や「おかずとごはんセット」などを選べたり、献立の内容を充実させるために、たんぱく調整米などの特別な食品(病者用食品)を使用したものが用意されていることもあります。腎臓疾患の場合、摂取するたんぱく質量は病状に大きく影響します。食事宅配を利用することで、安心して過不足なくたんぱく質を摂ることができ、健康の維持に大いに役立ちます。

食事宅配の必要性その2:食事形態の調整

高齢者は歯の欠損や義歯の不具合、摂食嚥下に必要な筋力の低下など、いろいろな要因で食べることが困難になることがあります。今まで食べていた食事を「かたい」と感じたり、むせこむようになった、食事にかかる時間が長くなった、食事を残すようになったなどの変化があった場合は、食事形態を見直してみることが必要かもしれません。

噛む機能の低下に配慮

義歯の不具合などで一時的に食事が食べにくくなった場合は、ごはんをお粥に変え、食べられるやわらかい食品を選んで調理することでしのぐこともできます。しかし疾患による口腔や頸部などの手術後や、脳梗塞後の後遺症などにより、噛む機能の低下が長期間にわたる場合では、食べられるものだけを食べていると栄養バランスが大きく偏り、低栄養の状態に陥るリスクが高まります。

特に繊維の強い野菜類や肉類は、小さく切ったり、長時間煮込んだりしても、噛まずに飲み込めるようなやわらかさにすることは、家庭にある調理器具だけではなかなか困難なことです。

最近はドラッグストアでも介護用のレトルト食品など手軽に購入できるようになってはいますが、まだまだ種類も限られています。
食事宅配では、各社とも噛む力が弱くなった高齢者でも食べやすいように、食事形態に配慮した食事を用意しています。やわらかく食べやすい食事形態であり、栄養のバランスにも配慮がされているため、食事宅配を利用することで低栄養のリスクは大きく低減させることができるといえます。

飲み込む機能の低下に配慮

口に入れた食べ物を噛んで飲み込むまでの一連の運動は、反射の連続によって口唇周辺や舌、喉、首の筋肉を駆使して行われています。そのどこか一部に不具合が生じても、上手く飲み込むことができずに、むせ込んだりすることがあります。食道から胃に入るはずの食べ物が気管に入ってしまうことを「誤嚥」といい、誤嚥が原因となっておこる肺炎を「誤嚥性肺炎」といいます。誤嚥性肺炎は、重症化すると命にかかわることもある疾患です。

誤嚥を防ぐためには、飲み込みやすい食品のやわらかさと、ゆっくりと喉を通るための「とろみ」が必要です。食べる人の嚥下機能に応じて、調理後の食品をつぶしたりミキサーにかけたあと、適度なとろみをつけたり、プリンやムース状に固形化する必要がありますが、それにはフードカッターやミキサーなどの調理器具や、とろみをつけたり固めたりするための介護用凝固剤などが必要であり、家庭にある調理器具で嚥下機能に配慮した食事形態を、毎食整えることは非常に困難といえます。

食事宅配では、各社とも飲み込む力が弱くなった高齢者でも食べやすいように、食事形態に配慮した食事を用意しています。とろみをつけたり、ペーストやムース状などの食べやすい食事形態に調整し、栄養のバランスにも配慮がされているため、食事宅配を利用することで低栄養のリスクと誤嚥のリスクは大きく低減させることができるといえます。

食事宅配の必要性その3:その他のサービス

食事宅配の会社では各社食事提供の他にも、独自の特徴を持ったサービスを提供していることがあります。

安全性への配慮

各社とも食材や素材の安全性に配慮し、国産や地元の食品にこだわったり、契約農家の食材を使用している会社もあります。調理担当者は衛生管理の徹底を図り、食中毒などの予防には細心の注意を払って調理を行っています。

また場合によっては、食物アレルギーについて対応可能な会社もありますので、相談してみましょう。

高齢者向け配食サービスのまごころ弁当のホームページです。食材の安心・安全について紹介されています。ご参照ください。
https://www.magokoro-bento.com/service/farm.html

介護事業者や医療機関との連携

食事宅配のサービスを継続するにあたっては、利用している高齢者の身体状況や栄養状態などを定期的に確認、把握することが必要です。在宅療養や低栄養の高齢者の対応については、原則として管理栄養士の介入が適当とされています。今後は利用者の了解のもとで、食事宅配事業者の栄養士・管理栄養士と介護事業者や医療機関が連携していけることが理想的とされています。

見守りサービス

食事宅配の配達方法などによっては、配達時の見守りサービスを実施している会社もあります。また食事の配達とは別に、見守りサービスだけを実施している場合もあります。離れて暮らしている高齢者のご家族や、同居の家族の方が長期間留守になる場合などに、安否の確認ができるので安心です。

他にも食事宅配の会社ごとに、特徴のあるサービスを展開している場合もあります。食事宅配の会社を選ぶときには、食事以外のサービスについても確認してみましょう。

高齢者の食事宅配、まとめ

今後、高齢者の食事宅配には更なるサービス向上が期待できます。食事宅配の会社では、各社とも手軽に試食ができるサービスも用意されています。まずは試食をしてみてはいかがでしょうか。その美味しさと便利さに驚くかもしれません。

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https://www.magokoro-bento.com/

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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