冬の健康管理のために選びたい宅配弁当と自炊メニュー
作成日:2020年2月10日
暖冬との声も多い2020年の冬ですが、風邪やインフルエンザ、胃腸炎など、冬に増える疾患、また、寒さ疲れも出てきますね。冬を元気に楽しみ、春を健やかに迎えるためには、食事からの健康管理も大切です。宅配のお弁当と自炊の日を上手に組み合わせて、栄養バランスを整え、寒さへの食養生をしてみませんか?今回はそんな冬の健康管理の方法や、レシピをご紹介します。
いろいろある!冬の体の悩み
冷えからくる不調
気温が低くなると、冷えを感じる日が多くなりますね。冷えると、様々な不調が現れます。
・体温を保つために筋肉がこわばって、ちょっとした段差につまずいてしまったり、手指の動きが悪くなったりする
・筋肉の緊張から、肩こりや腰痛がおこる
・胃腸が冷えるとその働きが悪くなり、下痢や便秘を引き起こす
・免疫力が低下し、風邪などの疾患にかかりやすくなる
・代謝が落ち、老廃物が溜まることにより、春を迎える頃にアレルギーや吹き出物などが出やすくなる
人間の体温は、37℃程度が理想だといわれていますが、高齢になると低体温の方が増え、中には平熱が35℃台の方もいらっしゃいます。低体温に加えて冷えが重なると、このような不調を引き起こすことは容易に想像できます。
冷えを解消するためにも、まずはご自身が低体温であるかどうかを確認してみませんか?
テルモ株式会社様のホームページには、1ヶ月分の検温結果を書き込めるフォーマットが用意されています。毎朝、できるだけ同じ条件で起きぬけに検温し、記載して確認してみてくださいね。
https://www.terumo-taion.jp/temperature/tool/pdf/one_month.pdf
意外に多い冬の脱水症
脱水症、というと、夏になるものと思われがちです。が、実は冬にも多く発生していることはご存じでしょうか?
夏とは違い、冬の空気はとても乾燥しています。そのため、汗をかかないにもかかわらず、肌表面、粘膜からの蒸散、また、呼吸による水分の蒸発など、知らず知らずのうちに体内の水分が失われる(不感蒸泄)量が意外に多いのです。
高齢になるとのどの渇きを感じにくく、さらに、冬は汗をかかないから、と、お茶などを口にする機会が減ってしまいがちです。水分の摂取は意識して行いたいですね。
水分をとる場合にはジュースではなく、温かいお茶や白湯、葛湯など、体が温まるものを少しずつとると、冷えることなく、胃腸にも負担がかからないのでお勧めです。
冬に多く発生する胃腸風邪で下痢や嘔吐があったりした場合、インフルエンザなどで高熱が出たりした場合には、多くの水分のほかにも塩分やミネラル分が失われてしまいます。このような場合にはお茶や水ではなく、塩分、ミネラル分や糖分が含まれているスポーツドリンクや経口補水液を、人肌程度に温めてのんでいただくとよいですよ。
栄養バランスを整え冬を元気に過ごす
栄養バランスを整える方法
このように冬の寒さは私たちの体に多くの不調をもたらします。これらに対する抵抗力をつけるためには保温や運動のほか、栄養バランスの整った食事をとることが大切です。でも、いざ自炊で健康管理を頑張る、といっても、何をどの程度食べるとよいのか、なかなか難しいですね。
自炊の食事メニューはどのようにしていけばよいのか、ここから二つの指針をご紹介します。
まごわやさしい
「まごわやさしい」とは、料理研究家で医学博士でもある、吉村裕之氏の提唱する、バランスのよい食事メニューを組み立てるときに使用したい食品群の頭文字を並べた言葉です。
「ま」大豆などの豆類
「ご」ごまなどのナッツ類
「わ」わかめや昆布などの海藻類
「や」野菜類
「さ」魚類
「し」しいたけなどのキノコ類
「い」いも類
食事バランスガイド
一方、食事バランスガイドとは、1日に食べるものの「量のバランス」をコマに見立てたものです。
例えば、食事の支度にかける時間がなく、作ることが面倒だからと、うどんやおにぎりだけですませてしまうと、コマの中の乳製品、果物、肉・魚類、野菜類の部分は抜け落ちてしまいますね。
そうなると、コマはバランスを崩して回ることができなくなり、上を走っている人(私たち)は落ちてしまいます。
このバランスガイドのよいところは、重さのバランスではなく、皿に盛った状態での、見た目でのバランスを整えればよい、というところにあります。これなら難なく始められそうですね。
栄養バランスの整ったお弁当を利用する
栄養バランスを整える方法を2つご紹介しましたが、実際作るとなると、多くの品目の食材をそろえ、台所に立って調理をしなければなりません。日々のこととなると、なかなか大変です。
仕事や子育ての合間に、同居する高齢者様に何かしらの介護をしている方は、なおさらのことと思います。
そんなときには、まごころ弁当のお弁当を利用するのもひとつのよい方法です。まごころ弁当のお弁当は栄養学のプロである管理栄養士がこだわりをもって選んだ材料を使用し、召し上がる方のことを考えて作った、栄養バランスの整ったお弁当です。
週に何度かは、冬の健康管理のためにまごころ弁当のお弁当を利用し、先ほどご紹介した冬の不調を改善するための養生食を朝食や昼食に利用すると、食事の支度のたびにかかる負担も軽くなりますね。
持病による食事制限があるからお弁当は…と、不安がある方にも手に取っていただきやすい、たんぱく調整食やカロリー調整食、咀嚼・嚥下に不安がある方にも選びやすい、きざみ食やきざみ食のとろみつき、やわらか食にムース食と、多くの選択肢があるのも、うれしいですね。
今なら無料試食キャンペーンを実施中です。この機会にぜひお試しくださいね。
冬の食養生に向く自炊メニュー
普段の夕食をまごころ弁当のお弁当にお任せするとして、朝食や昼食の自炊メニューを、冒頭にご紹介した冬の不調を改善し、健康管理をする、ということを念頭に置いて考えてみましょう。
体をポカポカ温めてくれる酒粕
昨今の健康情報番組でも、酒粕のもつ健康効果、豊富な栄養素はよく取り上げられていますね。
酒粕には肥満および便秘の解消、コレステロール値の正常化、美肌効果など、多くの効能が認められています。また、温かいかす汁や甘酒をいただくと、体も芯から温まりますね。
これらの研究に関する論文が、日本醸造協会様の会誌に掲載されています。インターネット上に公開されていますので、よろしければご参照ください。https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010832420.pdf
酒粕うどん
数ある酒粕の効能のなかでも、体を温める効果をしっかりと生かして温かいうどんはいかがでしょうか?具材のブリにも、体を温める効果があります。野菜も数種取り交ぜて、一度にいろいろな栄養がとれるレシピに仕上げました。
水分の多いうどんは、冬の脱水症予防にも最適ですよ。
【材料】 2人分
うどん 1~2玉
ぶり(切り身) 2切れ
にんじん 1/6本
ほうれん草 1株
しいたけ 2個
ネギ 2~3本
出汁(無塩) 200cc
豆乳 200cc
白みそ 大さじ1
酒粕 大さじ2
しょうゆ 適宜
【作り方】
1、ぶりは一口大に切り、塩少々(分量外)を振って冷蔵庫で30分程度なじませる。
2、にんじんは5cm程度の長さの千切りにして下ゆでする。
3、ほうれん草は洗ってさっとゆで、冷水にとってアクをさらし、水気を絞って5cm程度に切る。
4、しいたけは5㎜幅の千切りにして、さっとゆでる。ネギは小口に切っておく。
5、(1)のぶりを取り出し、出てきたドリップをふき取って熱湯でゆでる。
6、鍋に出汁と豆乳を入れて中火で温め、白みそ、酒粕を溶かし込み、しょうゆ適宜を加え、味を調える。(今回のうどんつゆは、豆乳にみそ、酒粕と少し濃度がつきますの
で、強火で沸騰させるとなべ底が焦げ付いたり吹きこぼれたりする場合がありますので、ご注意ください。)
7、鍋に湯を沸かし、うどんをゆでてどんぶりに盛り、(2)のにんじん、(3)のほうれん草、(4)のしいたけ、(5)のぶり、を彩りよく盛り付ける。
8、温めた(6)の出汁を(7)にそそぎ、小口のネギをちらす。
代謝をあげて体を温めるためのたんぱく質
代謝を促進し、体を温めるためには、たんぱく質をしっかりと取ることも大切です。摂取した食事は消化・吸収され、その一部が体温を上げるために消費されます。
この作用を「食事誘発性体熱産生」といい、何を食べたかによってどれだけの熱を生み出すかが変わります。
糖質のみの場合は摂取エネルギーの約6%、脂質のみの場合が約4%なのに対し、たんぱく質のみの場合は約30%に上ります。食事をとると体があたたまるのは、このためなのです。
もちろん、体があたたまるからと、たんぱく質だけを食べるのはおすすめできません。質の良いたんぱく質をさまざまな食材と併せて、バランスよく食べることが大切です。
鶏手羽先と大根の田楽
中医薬膳学では、手軽に入手できる肉類の中では、ラム肉に続いて鶏肉が体を温める性質が強いといわれています。消化を助け、口の渇きをいやす大根は、昆布の出汁と鶏のうまみをしっかりと吸い込み、とてもおいしくなります。体をあたためる味噌を添えていただきます。
【材料】 2人分
鶏手羽先 4本
大根 8cm分
出汁昆布 10cm角
≪田楽味噌≫
味噌 大さじ2
みりん 大さじ2
【作り方】
1、鶏手羽先は熱湯を回しかけ、出てくる血液を洗い流す。
2、大根は厚めに皮をむき、4cm厚さの輪切りにする。大きければ半月、またはいちょう切りにする。
3、(2)の大根は下ゆでするか、耐熱容器に入れて水大さじ2を注ぎ、ラップをして電子レンジ600Wで5分程度過熱する。
4、鍋に水、昆布、(1)の鶏手羽先、(2)の大根を入れて煮る。
5、(4)の鶏手羽先に火が通り、大根が軟らかくなれば器に盛り、田楽味噌を添える。
≪田楽味噌≫
鍋に味噌とみりんを入れ、よく溶きほぐしてから火にかけ、ぽってりとするまで煮詰める。
※圧力なべがあれば、(4)の部分を高圧で10分程度過熱すると、咀嚼・嚥下に不安がある方にも食べやすい、やわらか食程度の食感に仕上げることができます。また、田楽味噌は市販品もありますので、利用しやすいものをお選びくださいね。
冬の脱水症対策に、体を潤す効果のあるハマグリ
ハマグリは、豊富なアミノ酸、グルタミン酸などのうまみ成分、ミネラルや疲労回復に役だつタウリンなど、多くの有用成分を含んでいます。また、コラーゲンも豊富に含んでいて、中医薬膳学では口の渇きを抑え、体液を補充する効果があるといわれています。
ハマグリとアスパラガスのスープ
アスパラガスには、胃腸や肺を潤す効果があるといわれています。また、血中脂質の抑制、免疫力の向上、抗真菌効果もあるとされています。春に向けて旬を迎えるアスパラガスとハマグリ、ぜひとも食べておきたいですね。
併せて利用した白きくらげには、植物性のコラーゲンともいわれる、白きくらげ多糖体という成分が含まれており、同様に体の中に水分を保つ働きがあります。
お弁当と合わせていただくスープとしても、おすすめですよ。
【材料】 2人分
アスパラガス 2本
(細いものなら3本程度)
ハマグリ 6個
鶏ガラスープ 350cc
(市販のスープの素を規定量で薄める)
しょうが 1/2かけ
日本酒 大さじ2
白きくらげ ひとつかみ
しょうゆ 小さじ1
こしょう 少々
水溶き片栗粉 大さじ1
【作り方】
1、ハマグリは3%の食塩水(分量外:1リットルの水に塩を30g溶かしたもの)につけ、冷暗所で30分程度置いて砂だしする。
2、しょうがは千切り、白きくらげはたっぷりの水につけてもどしておく。
3、アスパラガスはハカマを取り、茎が固ければピーラーで下半分程度の皮をむき、斜め切りにする。
4、(1)のハマグリを取り出してこすり洗いし、酒、(2)のしょうがとともに鍋に入れて火にかけ、蓋をして酒蒸しにする。
5、(4)のハマグリの殻が開いたら殻から身を外す。蒸し汁は茶こしなどでこして取っておく。
6、白きくらげは石づきがあれば切り落とし、一口大にほぐしておく。
7、鍋に鶏がらスープ、(5)のハマグリの蒸し汁を加えて沸騰させ、(3)のアスパラガス、(5)の蒸し汁、(6)の白きくらげを入れて煮る。
8、アスパラガスに火が通れば(5)のハマグリの身、しょうゆ、こしょうで味を調え、水溶き片栗粉でとろみをつける。
※咀嚼・嚥下に不安がある場合
完成したスープの具材をスープ適量とともにミキサーにかける。滑らかになれば残りのスープと合わせる。必要に応じて市販のとろみ材でとろみをつける。
冬の健康管理と宅配弁当まとめ
高齢者様のみならず、冬の寒さは多くの世代にさまざまな不調をもたらしますね。一方で、クリスマス、お正月、バレンタインと楽しい行事が多いのも冬です。
食事のみならず、テレビを見ながらストレッチや足首回しなどの適度な運動をしたり、肌の乾燥が気になる場合なら、保湿クリームを利用したり、と、日々のちょっとした心がけでも、健康管理を行うことができます。
冬を健やかに過ごすことが、春を楽しく迎える土台になります。ちょっと冷えてきたな、と思ったら、今回ご紹介したようなメニューや栄養バランスのとれたまごころ弁当のお弁当を利用し、皆様が日々、快適に過ごされる一助になれば幸いです。