コレステロールを下げる!食事宅配のメリットと献立のポイント
作成日:2020年3月10日
コレステロールという言葉を聞くと、なぜか「体に悪そう」「動脈硬化の原因」というようにマイナスのイメージを頭の中に思い描いてしまう人がいます。確かにこのイメージが間違っているわけではありません。ただ、コレステロールそのものは、私たちの体の健康を維持するために不可欠なものであることを忘れてはいけません。
コレステロールが単純に「悪者」として扱われるのは、体内のコレステロールの量を一定に保つことができない食生活を含んだ暮らしの習慣を続けているからなのです。そこで今回は、コレステロールの正しい知識と、コレステロールの摂取調整の方法として利用しやすい「食事宅配」について紹介していきます。
目次
わかりにくいコレステロールとは
コレステロールという言葉は、昔から耳にすることの多い言葉ですが、どのようなものなのか、どのような役割を持っているのかわかっていない方もいらっしゃいます。
コレステロールとは
コレステロールとは「脂質」です。この「脂質」という漢字を見ると「えっ、脂?」ということで「ものすごく悪者」のように感じます。しかし、私たちの体から「脂質」がなくなったとすると健康な体を維持することはできなくなります。というのも、私たちの体を作っている小さな細胞を1つ1つ覆っているのが「コレステロール」だからです。
コレスレロールが不足すると、細胞の新陳代謝がにぶくなり、血管から柔軟性が失われ、最後には血管そのものが破れてしまうことも考えられます。またコレステロールは細胞の新陳代謝だけではなく、
・男性ホルモンや女性ホルモンの材料
・神経細胞の材料
・脳の材料
・消化液の材料
・ビタミンDの合成
このような、体の基本を維持するためにも必要になってきます。ただし、コレステロールが適量を超え、体内に増えすぎると最初に出てきた「悪者」のイメージになり危険因子として厄介者扱いされてしまうのです。
善玉と悪玉
コレステロールには「善玉」と「悪玉」があると覚えている人もいらっしゃることでしょう。確かに最近では以下のように表現されることが多いです。
善玉コレステロール = HDL-コレステロール
悪玉コレステロール = LDL-コレステロール
この2つのうち、LDL-コレステロールがすごく厄介で悪者のイメージがありますが、それぞれ体に必要な役割があることを知っておきましょう。
LDL-コレステロールは、新品のコレステロールを血液の中で運び、細胞へ配達する役割を持っています。もしLDL-コレステロールがすごく少ないと、細胞へ必要な新品のコレステロールを運び届けることができません。そういう意味では、LDL-コレステロールは「悪者」ではないのです。ただ悪者扱いされるのは、LDL-コレステロールという新品のコレステロールを運ぶものが、最適な量よりも過剰に増えているのが問題なのです。
では、どうしてLDL-コレステロールが過剰に増えているのかというと、非常に単純な理屈です。LDL-コレステロールで運ぶ必要のある新品のコレステロールが体内で過剰に発生しているからということです。
続いてもうひとつのコレステロールである、HDL-コレステロールを見てみましょう。こちらは善玉コレステロールと呼ばれていることからも、大変良い印象がありますが、どうしてこのような印象を持たれているのかというと、細胞やホルモン、神経細胞や脳、血管などに使われなかった「あまったコレステロール」や「古くなったコレステロール」「血管の中にたまったコレステロール」を回収する役割を持っているからです。
コレステロールを運ぶ「LDL-コレステロール」と、回収する「HDL-コレステロール」。これらの役割の違いからそれぞれの印象が変わってきているのです。ただし、ここまでお読みのあなたならおわかりのとおり、実際にはどちらも適切に必要であるということを覚えておいていただきたいのです。
コレステロールが増える仕組み
LDL-コレステロールとHDL-コレステロールの役割を理解したところで、どうしてコレステロールが増えてしまうのかについて考えてみましょう。LDL-コレステロールによって体に必要な新品のコレステロールが運ばれ、古くなったり余ったりした使われないコレステロールはHDL-コレステロールによって回収されるのなら、私たちの体の中のコレステロールはいつも最適な状態になっているはずです。
この考え方は正しくて、体には自動的にコレステロールを一定に保つ仕組みがあります。卵や肉、乳製品などコレステロールの多い食材を食べたからといって、すぐに体内のコレステロールが増加するわけではありません。多くのコレステロールを摂取すれば、肝臓で合成される量が減り、摂取量が少ないと多めに合成されます。余った分は体外へ排出される機能も持っていますから、本来であればコレステロールが過剰に増えることはないのです。
ただし、次のような生活習慣や食事習慣が続いていると、コレステロールの調整機能が間に合わなくなり、体の中にコレステロールがだぶついてしまうのです。
・過剰なエネルギー摂取(食べ過ぎや偏った食事)
・運動不足
だぶついたコレステロールは、中性脂肪になり、内臓脂肪の中に蓄積され肥満になる可能性が高まります。また、肥満のまま放っておくと「メタボリックシンドローム」が進行し、内臓疾患を引き寄せる場合も出てきます。
コレステロールと中性脂肪
ここでわかりづらいのが、コレステロールと中性脂肪の関係です。どちらも脂質なので同じように考えてしまいがちですが、それぞれの役割は違うのです。コレステロールは、先ほども少しふれましたが体の細胞などをつくる材料です。対して中性脂肪はというと、体を動かすためのエネルギーの貯蔵庫といっても良いでしょう。
また、コレステロールは食事や肝臓で生み出されたものですが、中性脂肪は余ったコレステロールだけではなく、炭水化物に含まれる糖質からもつくられるため、食べ過ぎる食習慣と運動不足の生活習慣が合わさると、どんどんと増えていってしまう可能性が高まります。
このようにお話すると「中性脂肪なんていらない」とおっしゃる方もいるのですが、本来「中性脂肪」は、生命維持に必要な脂質なのです。例えば、体温を保つ働き。脂肪によって体の内部から熱が逃げないようにしてくれています。また、脂肪によって内臓を守る働きも持っています。脂肪がない状態ですと、外部からの刺激によって内臓がダメージを受けてしまいやすくなりますので、防護クッションの役割をしているのです。
ですから中性脂肪は体に必要な脂質なのです。ただし、摂取する量と消費する量のバランスを考えないと貯蔵するばかりになってしまい
・肥満
・メタボリックシンドローム
・心筋梗塞
・脳梗塞
・動脈硬化
などを促進する原因になることもあります。さらに、覚えておいていただきたいのが、中性脂肪が増加すると善玉コレステロールと呼ばれていた「HDL-コレステロール」が減少すると言われています。善玉コレステロールが減少するということは、古くなったコレステロールや余ったコレステロールの回収能力が低下するということですから、これまで以上に脂肪が体の中にだぶついてしまうことになりかねません。
コレステロール値の改善ポイント
LDL-コレステロール値が高い。中性脂肪が高い。このように健康診断などの検査で診断された場合、速やかに改善に向けて行動する必要があります。行動する中で基本として知っておかないといけないのは、自分の体の状態です。まずは自分の肥満の程度を知るようにしましょう。
以下の計算式によって肥満度がわかりますので、計算してみるといいでしょう。
BMI = 体重(kg)÷ [身長(m)× 身長(m)]
肥満の判定基 BMI値による指標~目標とするBMI範囲(18歳以上)~
年齢(歳) | 目標とするBMI(kg/m2) |
18~49 | 18.5~24.9 |
50~64 | 20.0~24.9 |
65~74 | 21.5~24.9 |
75以上 | 21.5~24.9 |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
URL:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
次に大切なのは、食事と運動、ストレスの軽減です。なかでも肥満を改善するためには、食事を整えることが大変有効な対策だと言われています。そこで意識しておきたいのが、LDL-コレステロールを下げる食事のポイントです。
肥満の改善というと「食べない」「食べる量を減らす」=「摂取エネルギーを減らす」というように考えがちですが、糖質と脂質を減らすとしても、体の細胞を作ったり筋力を維持したりする主成分である「タンパク質」を減らしてしまうのはおすすめできません。
タンパク質を過剰に減らしてしまうと筋肉量の低下や血管が栄養不足になることもありますので、体全体の健康を損なう可能性もあります。タンパク質の摂取目標として言われているのは1日60gですので、1日3食とすると1食あたり20gのタンパク質を摂取するように意識しておきましょう。
タンパク質20gの目安
食材 | 100gあたりのタンパク質 |
牛肉(もも・赤身) | 21.9g |
豚肉(もも・赤身) | 22.1g |
鶏肉(胸・皮付き) | 21.3g |
まぐろ(赤身) | 24.3g |
かつお | 25.0g |
続いて脂質ですが、肉の脂身や乳製品に含まれる脂質は減らすのが効果的です。対して、青魚や植物に含まれる油はLDL-コレステロールを下げる効果が期待できますので積極的に取りたい成分です。
食事の基本と献立のポイント
コレステロールや中性脂肪は毎日の食事で変化が生まれます。栄養バランスを意識して献立を考えるようにしてみましょう。
食べ過ぎない
自分に合った適正な量を食べましょう。少なくてもいけませんし多すぎてもいけません。
3つのグループで考えよう
タンパク質、脂質、炭水化物。この3つのグループで献立を考えましょう。タンパク質をメインに、脂質と炭水化物で補うのがおすすめです。
油の違いを知ろう
動物性の油ではなく、植物性の油を選ぶようにしましょう。青魚やオリーブオイル、えごま油などを選ぶことで効率よくLDL-コレステロールの値を改善できるでしょう。
減塩は重要
コレステロールが増えると血管への負担も増えています。そんな状態で高血圧になると、さらに血管への負担が増すことにもなります。高血圧を予防するためには、減塩で薄味の献立を考えましょう。
1日3食バランスよく
3つのグループで献立を考え、できるだけ多様な食品を組み合わせるのがおすすめです。主菜1品、副菜1~2品、汁物1品。ここに補助的に主食を合わせるのが、バランスよく3食の献立を組み立てるポイントになります。
改善に食事宅配がおすすめの理由
このように1日3食の献立を考えながら食事をするのが理想なのですが、さすがに毎日続けることは簡単ではありません。たまには手を抜きたいこともありますし、疲れて献立を考える気力が沸いてこないこともあります。
そんな場合は、食事宅配を利用することを検討してみてください。
食事宅配のメリット
食事宅配は、食事制限のある方にメリットの多い方法です。今回のように、コレステロールが気になる方。
コレステロールだけではなく、血糖値のコントロールも必要な方。タンパク質の制限がある方や塩分制限のある方。
栄養バランスを考えながら、最適な献立を考えるのが難しい方の場合、特に食事宅配は大変便利です。宅配弁当を選ぶときに、それぞれの栄養成分や量がわかっていますので、自分の体調に最適なものを選ぶことができます。選んだ後はご自宅で待っているだけでお弁当が届きますから、あれこれ調味料を計量して、油にこだわって調理する必要がありません。
食事宅配のタイプ
食事宅配には業者によって次のようなタイプがあります。
(1)常温タイプ
常温または温められた状態で届きますので、すぐに食べられます。素材の食感も楽しめます。
(2)冷蔵タイプ
調理後すぐに急速冷蔵されたお弁当です。冷蔵状態で届きますので、電子レンジで温めてすぐに食べられます。
(3)冷凍タイプ
調理後すぐに急速冷凍されたお弁当です。冷凍状態なので、電子レンジで温めるとすぐに食べられます。
長期保存できますので、扱いやすいお弁当です。
どのタイプを選ぶのかは、ライフスタイルに合わせていただくのが一番です。調理方法や保存方法も進化していますので、どのタイプでもおいしく食べていただけます。
コレステロールと宅配弁当まとめ
コレステロールが気になる場合、食事から改善するのが一番。そこで今回ご紹介しましたようなポイントを献立に生かして調理することが重要になってきます。でも、最後にお伝えしましたように「毎日は無理」ということもあるはずです。そんなときは、宅配弁当の利用を検討してもらいたいと思います。
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週に2~3日、宅配弁当を利用されると食事制限があっても楽に家事が進むと思います。また、献立を考える時間や調理する時間を別のことに使えますので、気分をリフレッシュするのにも役立つことでしょう。