コラーゲンは20代がピーク!?肌にハリツヤを与える食事
作成日:2020年7月10日
肌にハリやツヤを与えるコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどの成分は、20代をピークに減少していくと言われています。そのため、歳を重ねるごとに徐々に肌のハリやツヤは失われていきます。いつまでも美肌でいたいと多くの女性が感じているのではないでしょうか。今回は、肌にハリツヤを与える食事について詳しく説明していきます。
目次
コラーゲンを減少させて肌が老化する原因
加齢とともに肌は老化していきますが、そのスピードは肌の性質やさまざまな環境の変化によって異なります。皮膚は表皮、真皮、皮下細胞にわかれており、表皮が肌の一番外側で約28日周期で新しい表皮へと生まれ変わります(これをターンオーバーといいます)。
真皮は表皮の内側にあり表皮へ栄養や酸素を送る役割をしています。真皮の主成分がコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンなどで皮膚にハリやツヤを与えます。この表皮のターンオーバーの遅れや真皮の成分不足などさまざまな要因で老化のスピードが変化します。
1) 肌の乾燥
20歳前後をピークにして、肌の潤いを保つ保湿成分が減少していくことで肌が乾燥しやすくなります。保湿成分とは、表皮細胞から出る細胞間脂質や、皮脂、天然保湿因子(アミノ酸など)があり、これらによって表皮の潤いは保たれます。
しかし、様々な要因によって、これらの保湿成分が減少し表皮が乾燥すると、表皮の間に隙間ができてしまい、その隙間から水分が蒸発しさらに乾燥が進みます。その結果、ハリやツヤが失われてしわができたり乾燥肌となったりします。
2) 肌の酸化
肌に限らず、体の細胞は酸素に触れることで活性酸素がつくられます。活性酸素は脂質と結合することによって酸化して細胞にダメージを受けます。皮膚は酸化することで真皮にあるコラーゲンが減少し肌のハリが失われます。細胞の酸化は、食事や紫外線、喫煙、ストレスなどによってより強くなります。
3) 肌が薄くなる
加齢と共に細胞分裂が減少するため表皮が薄くなっていきます。また、女性ホルモンの分泌が減少することによって、真皮にあるコラーゲンやエラスチンが減少し肌の新陳代謝も低下するため真皮層も薄くなります。このことによって、肌トラブルが起こりやすくなったり、肌の弾力が失われてしわやたるみの原因となります。
4) 紫外線
肌の老化には紫外線が大きく関与しています。紫外線にはUV-A波とUV-Bがあり、UV-A波は、日焼けで肌を黒くする作用があるもので、肌の真皮まで到達しコラーゲンやエラスチンを壊す酵素を増やしてしまいます。これによって皮膚の弾力が失われてしまいます。UV-B波は、表皮にあるメラニン細胞を活性化させる作用があり、表皮細胞に強く作用しシミの原因を作ります。
これらの紫外線は、加齢に伴う肌の老化とは別で光老化と呼ばれており、肌に深刻なダメージを与えます。
肌にハリツヤを与えるためには
肌にハリツヤを与えるためには、肌ケアや紫外線対策、十分な睡眠、禁煙、ストレス発散などが重要になりますが、日々の生活で注目すべきは食事です。美肌効果のある食物を摂取することで肌にハリツヤを与えることができます。
1) ビタミンC
美肌と言えばビタミンCを思い浮かべる人が多いと思いますが、ビタミンCは実際にしみやそばかすを予防してくれ、肌の潤いを保つために重要なコラーゲンの生成を助けてくれます。また、皮脂の分泌をコントロールするので肌トラブルを予防することができます。
ビタミンCが多く含まれる食材としては、レモンやいちご、キウイフルーツ、ほうれん草、さつまいもなどがあります。
ビタミンCは水溶性の栄養素ですので、水に長時間晒したり茹でたりすることで栄養素が流れ出てしまうので調理法には注意が必要です。ビタミンCは多く摂取しても体の外へ排出されてしまうので、1日の中でこまめに摂取することが大切です。
2) ビタミンB2
皮膚や粘膜を健康に保つ効果があり、皮脂の分泌をコントロールするため乾燥予防や皮膚トラブル予防に有効と言われています。
ビタミンB2が多く含まれる食材としては、牛乳や卵、レバー、納豆、アーモンド、葉野菜などがあります。
ビタミンB2も水溶性のビタミンであるため、調理の際には長時間水にさらしたり茹ですぎなどには注意が必要です。また、光に弱いという性質があるため、食材を保管する際には光を遮る工夫が必要です。
3) ビタミンE
ビタミンEは体の酸化を防ぐ抗酸化作用があるため、肌の老化を予防してくれます。また血流をよくする作用もあるので、栄養素を細胞により多く送り込むことができると言われています。
ビタミンEを多く含む食材は、大豆やナッツ類、カボチャ、青魚などがあります。
ビタミンEはビタミンCと一緒に摂取することで抗酸化作用を増加させることができると言われていますので、ビタミンCを豊富に含む食材と組み合わせて調理すると良いでしょう。
4) ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜を丈夫にする作用があると言われており、皮膚の老化や肌トラブル、乾燥を防ぐことができます。
ビタミンAは緑黄色野菜やレバー、うなぎなどに多く含まれます。
ビタミンAは脂溶性ビタミンであるため、水洗いや過熱に強く、油と一緒に摂取することで吸収率が上がると言われています。
5) レスベラトロール
聞きなじみのない栄養素ですが、ポリフェノールの一種で抗酸化作用が強く肌の老化を予防する効果が期待できます。
レスベラトロールを多く含む食材は、赤ワインやナッツ類の渋皮、カカオなどです。
6) タンパク質
タンパク質は三大栄養素の一つで、体の様々な部位を構成する材料になる栄養素です。体の中に入ったタンパク質はアミノ酸に分解され、表皮のうるおいを保つ天然保湿成分の材料になります。また、ビタミンやミネラルを運搬する働きもあるため、美肌のためには不可欠な栄養素と言えます。
タンパク質は卵や肉、魚、乳製品、大豆製品などに多く含まれています。
タンパク質はビタミンB6が不足すると体の中で効率的に利用することができないため、ビタミンB6も一緒に摂取するようにしましょう。ビタミンB6は鶏肉やマグロ、カツオなどに多く含まれています。
7) オメガ3系脂肪酸
オメガ3系脂肪酸とは、さんまなどの青魚に多く含まれるDHAやEPA、えごま油やアマニオイルなどに多く含まれるαリノレン酸などの総称です。抗炎症作用があり、肌荒れを防いでくれる働きがあります。良質な油とされていますが、脂質ですので摂りすぎには注意が必要です。
また、熱に弱い成分ですので、生食がおすすめとされています。青魚のお刺身やえごま油を使用したドレッシングなど摂取の仕方を工夫しましょう。
8) 亜鉛
亜鉛には、新陳代謝を上げて、肌のハリツヤに必要なコラーゲンの生成を促す効果があると言われています。亜鉛は牡蠣や納豆、豚レバー、玄米などに多く含まれます。
9) 食物繊維
食物繊維は腸内環境を整えて老廃物を排出しやすくする作用があります。食物繊維は、野菜類やきのこ、こんにゃく、海藻類などに多く含まれます。
10) カロテノイド
βカロテンやリコピン、ルテインなどに代表されるカロテノイドには、強い抗酸化作用があると言われています。リコピンには、紫外線による肌刺激や炎症を抑えたり、コラーゲンの減少を防いだりする効果があるとされているため、積極的に摂取したい栄養素の一つと言えます。
βカロテンやルテインはにんじんやほうれん草など緑黄色野菜に多く含まれ、リコピンはトマトなどに多く含まれています。
肌のハリツヤを失わせる食事や生活習慣
美肌に保つ栄養素があるのと同時に肌の老化を進めてしまう食事や生活習慣もあります。
1)肌の老化の大敵である糖化
肌の老化を進めてしまう食事として、糖化という言葉があります。糖化とは、食事でとりこまれた糖がエネルギー源として代謝されなかった場合、体の中のコラーゲンやエラスチンと合成され糖化タンパク質(AGE)となって体の中に蓄積されていくことを言います。コラーゲンが固められてしまい、コラーゲン量が減ってしまうので肌のハリツヤが失われてしまう原因となります。
さらに、糖化することによって肌のターンオーバーが遅れます。糖化タンパク質(AGE)が増加すると肌がくすんでしまうともいわれています。糖化タンパク質は一度合成されると減ることはなく、増えていく一方であるため、糖化しやすい食材を避けることが必要となります。
2)糖化しやすい食生活
糖化しやすい食生活とは、白砂糖や白米、うどん、小麦粉などの糖たんぱく質になりやすい食材の過剰摂取です。その他にも、カロリーオフのジュースやお菓子などに使われている人工甘味料も糖化タンパク質を合成しやすいと言われています。
また、血糖値の急上昇も糖化によくないため、食事摂取の順番は野菜から先に食べるなどの工夫が必要です。そして、糖化しないように適度な運動をして糖質をしっかりとエネルギーに変換することが大切です。
さらに、同じ食材でも調理法によっても糖化タンパク質(AGE)の量には変化があります。焼いたり揚げたりする調理法だと、AGE化しやすいため、茹でたり蒸したり生食したりするのがおすすめです。特にタンパク質が多い食材で焼いたり揚げたりして高温調理すると増加しやすいとされているため注意しましょう。
3)糖化を防ぐ栄養素
糖化タンパク質(AGE)を防ぐ栄養素としてビタミンB1やビタミンB6、カテキンなどがあります。豚肉、レバー、豆類などに多く含まれるビタミンB1は糖質の代謝を促す作用があります。鶏肉やマグロ、カツオなどに多く含まれるビタミンB6と、緑茶などに多く含まれるカテキンには糖化タンパク質の吸収を阻害する働きがあると言われています。
その他にも、αリポ酸と呼ばれる脂肪酸は、細胞で糖の代謝を促進し糖化を防ぐ作用があると言われており、抗酸化作用も強いため美肌には効果的な栄養素と言えます。葉野菜やトマトなどの緑黄色野菜に多く含まれます。
4)肌の老化の原因となる生活習慣
その他の肌の老化の一因として、活性酸素の増加が挙げられます。活性酸素の増加の原因となる生活習慣は、喫煙や飲酒、紫外線、環境汚染などがあります。大量の喫煙や飲酒は体の老化だけではなく、生活習慣病やがんなどさまざまな病気の原因となりますので、健康のためにも控えるようにしましょう。飲酒をする際には、抗糖化作用と抗酸化作用があるワインを適量飲むのがよいでしょう。
まとめ
肌は、加齢と共に徐々にハリツヤを失っていきます。それを加速する原因としては、肌の乾燥や酸化、肌が薄くなること、紫外線の影響が挙げられます。これらを防ぐためには、紫外線対策をしたり保湿などの肌ケアをすること、十分な睡眠をとったり喫煙するなどの生活習慣の改善をすることが大切です。
それ以外で、非常に重要であるのは日々の食生活です。肌のハリツヤを失わせる食生活として、糖化というものがあります。糖化は糖タンパク質化しやすい食材を過剰摂取したり、焼いたり揚げたりする高温調理によっても増加します。糖化を防ぐ栄養素を意識的に摂取したり、調理方法を工夫したり、血糖値の急上昇を防ぐために食べる順番を工夫したりすることが大切です。
肌にハリツヤを与える栄養素はビタミン類やタンパク質、脂質など多く挙げられます。これらの食材ばかりを食べると過剰摂取となってしまい、逆に体に負担になってしまうこともあり得ます。また、栄養素はそれぞれが相互作用をしていて同時に摂取することで効果を高めることもあります。そのため、何かに偏って栄養を摂取するよりもバランスよく様々な食材を摂取することが重要となります。
多くの栄養素をバランスよく毎日摂取するのは、なかなか難しく継続しにくいと言えます。まごころ弁当では、栄養バランスが考えられた献立が日替わりでたてられており、美肌だけでなく体に優しい食事を摂取することができます。肌にハリツヤを与え、健康的な食生活を送るために、宅配サービスのまごころ弁当をお試しいただくことをおすすめします。