ご希望のお弁当/食材の種類/提供サービスなどから探す
毎日の食事・弁当に最適|配食サービスまごころ弁当
【毎月更新!】 最新コラム 最新記事一覧へ戻る

中性脂肪やコレステロールは健康に悪いの?

作成日:2021年4月19日

中性脂肪やコレステロールは健康に悪いの?

コレステロールと聞くと健康に悪いものというイメージがあり、健康診断でもその数値の異常について指摘されることが多くあります。しかし、コレステロールにも種類があり、それぞれがどのような役割を持っているのか詳しく知らない人もいるのではないでしょうか。今回は、コレステロールについて詳しく説明していきます。

中性脂肪とは?血中脂質について

血中脂質について

私たちの身体の中には、血液の中に脂肪成分である脂質が流れています。脂質は、身体の調子を整えるために必要なホルモンを作ったり、身体を構成している1つ1つの細胞の細胞膜の材料になったりするため、生きていくために必要な成分の1つです。

脂質には、HDLコレステロールとLDLコレステロール、中性脂肪などのさまざまな種類があり、それぞれに役割が異なります。脂質は体に必要な成分ではありますが、多すぎては、さまざまな疾患の原因となり健康のためにはよくありません。しかし、少なすぎてもホルモンが正常に作られなくなったりするため、適度に摂取することが必要です。

1)LDLコレステロールとは

LDLコレステロールは一般的に悪玉コレステロールと呼ばれるものです。肝臓で作られたコレステロールは、あぶらなので水に溶けないため、血液の中を流れるためにリポたんぱく質というものへと変化します。このリポたんぱく質の1つがLDLコレステロール(低濃度のリポたんぱく質)と呼ばれるもので、肝臓で作られたコレステロールなどの脂肪分を体中へ運びます。

LDLコレステロールは、正常の範囲内であれば細胞の中に取り込まれてホルモンを作り出したり、細胞膜を作ったりしますが、血液の中に多く存在しすぎると血管の壁に溜まっていきます。それがどんどんと蓄積されていくと血管が細くなったり、血栓ができてしまい動脈硬化を進行させる原因となります。LDLコレステロールは140mg/dl異常だと高LDLコレステロール血症と判断されます。

食事の内容によって変動するので、健康診断の前日に動物性脂肪の多い食品やコレステロールが多く含まれる食品を食べすぎると、血液検査の数値が上昇することもあります。一過性であればそれほど気にすることはありませんが、常に高い状態が続くと、動脈硬化の原因となるため、食事や運動習慣などを改善させる必要があります。

2)HDLコレステロールとは

HDLコレステロールとは、一般的に善玉コレステロールと呼ばれています。増えすぎたコレステロールを回収したり、血管の壁に溜まったコレステロールを取り除き、動脈硬化を抑制する働きがあると言われています。

健康診断で総コレステロール値が高い場合でも、LDLコレステロール値が低く、HDLコレステロール値が高い場合には問題がありません。しかし、逆にLDLコレステロールが増加しすぎると、HDLコレステロールが減少して動脈硬化がより促進されてしまいます。動脈硬化予防のためにも、LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やす食生活を心がけていかなくてはなりません。

3) 中性脂肪

中性脂肪は、私たちが食事を摂った際の脂肪や糖質を材料として肝臓でつくられるもので、生きていくために必要なエネルギー源です。肝臓でつくられた中性脂肪は、血液にのって全身に運ばれて、それぞれの細胞でエネルギーに変換されます。

しかし、食べ過ぎたり、脂肪の多い食事を摂取することによって、中性脂肪が過剰に作られた場合、エネルギーとして使いきれなくなってしまいます。使い切れなかった中性脂肪は、皮下脂肪として蓄積され肥満の原因となってしまいます。中性脂肪が血液中に多すぎると、肥満になるだけでなく、HDLコレステロールが減少し血栓が作られやすくなり動脈硬化が進行してしまいます。

中性脂肪自体が悪者というわけではなく、摂りすぎがよくないので、健康診断で中性脂肪の値が高い方や肥満の方は食事の内容や生活習慣を改善していく必要があります。

血中脂質が増加する原因

血中脂質が増加する原因

1) LDLコレステロール

LDLコレステロールが増加する原因は、遺伝なども原因の1つとされていますが、多くの原因は生活習慣です。喫煙やストレス、生活リズムの乱れなどに加えて、食事の内容が重大な要因となります。食品の中でLDLコレステロールが多く含まれているものは、卵黄や魚卵、卵を使ったお菓子、肉や魚の内臓などです。

食品100gあたりコレステロール(㎎)
卵黄1400
シュークリーム230
バター220
あん肝560
鶏レバー370
牛レバー240
いくら480
すじこ510
たらこ350

2) 中性脂肪

中性脂肪が増加する原因は、基本的には食べすぎであると言われています。また、中性脂肪を増加させやすい食材ばかり食べていることも原因の1つになります。中性脂肪は前述しましたが、カロリーとして消費しきれずに残ってしまうと体脂肪として蓄積してしまいます。いくら食事を制限したとしても、運動を全くしなければ消費されにくく中性脂肪が増加してしまう原因になります。そのため、食事制限と同時に適度な運動も必要になってきます。

中性脂肪を増やしやすい食品は、バターやクリーム、牛肉や豚肉などの脂質が多いものです。他にも、甘いお菓子やジュースなどの糖質の多いものや、ビールや日本酒などのアルコール飲料なども中性脂肪を増やしやすいと言われています。

なぜ糖質の多いものが中性脂肪を増やしやすいかというと、糖質は小腸などでブドウ糖に分解され吸収された後、血液の中に溶け込んで体中へと運ばれていきます。この時、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が上昇すると、血糖値を一定に保とうとして血糖値を下げる作用のあるインスリンと呼ばれる物質が膵臓から出されます。

このインスリンの働きによってブドウ糖は中性脂肪へと変化させられてしまうのです。そのため、糖質の摂りすぎは中性脂肪を増加させる要因となってしまいます。また、アルコールは、肝臓で分解される際に脂肪の合成を促進する酵素を発生するため、アルコールを飲むことによって中性脂肪はより多く合成されてしまうのです。

血中脂肪を減少させるためには

血中脂肪を減少させるためには

1) HDLコレステロールを増やす

HDLコレステロールを増加させる食品などは明らかにされていませんが、運動習慣の改善が効果的であると言われています。1日30分程度でよいので、できれば毎日身体を動かすことが大切です。忙しい毎日で、なかなか運動をする時間が取れないという方でも、例えば日々の通勤や通学の歩行の際に、少し大股で歩くようにしたり、1駅分を徒歩や自転車へと変更するなど、少しの工夫でも違うので意識をしてみるのがよいでしょう。

2) LDLコレステロール・中性脂肪を減らす食事を摂る

① 食物繊維を多く摂る
海藻やきのこ、野菜類などの食物繊維が多く含まれる食品を積極的に摂取しましょう。食物繊維には、水に溶ける水溶性と水に溶けない不溶性のものがあります。それぞれ腸内環境を整える作用がありますが、特に水溶性の食物繊維はコレステロールを身体の外へと排出する役割もあると言われています。水溶性の食物繊維は腸の中を移動しながら、ゲル状になって、コレステロールやコレステロールから作られる胆汁酸を吸着して便と一緒に排出してくれます。

水溶性の食物繊維としては、納豆などの豆類、海藻類、きのこ、ごぼうやカボチャなどの根菜類、サツマイモなどのいも類などが挙げられます。特に根菜類やきのこ類、海藻類は噛み応えもあるため、自然と咀嚼が増えて満腹中枢が刺激されることで食べすぎを防ぐことができます。
水溶性の食物繊維は、水に溶けやすいため、水にさらしたりあく抜きをする際には、長時間水にさらさないようにしたり、茹でるのではなく蒸すようにしたりするなど調理法にも工夫が必要です。

② 飽和脂肪酸を減らす
血中脂質を増加させるのが飽和脂肪酸と言われています。飽和脂肪酸は、常温で固まる脂のことで、肉やバター、お菓子類などに多く含まれています。近年、食生活の欧米化が進み、気付かないうちに飽和脂肪酸を摂りすぎていると言う人も増加しています。

飽和脂肪酸を摂りすぎないためには、食材の選び方や調理法を工夫するとよいでしょう。例えば、お肉を摂取するときには、ばら肉やひき肉、ロースなどの脂身が多い部位は避けるようにして、胸肉やもも肉などの脂質が少ない部位を選ぶようにしましょう。また、調理の際はお肉の脂身を取り除いてしまうのも1つの方法です。脂身を取り除くことによって、飽和脂肪酸の量を劇的に減少させることができる上に、摂取カロリーも抑えることができます。

また、飽和脂肪酸はバターやラードに多く含まれ得るため、食材を調理する場合には、オリーブ油などの植物油を積極的に使用するのもよいでしょう。オリーブ油やアマニ油などの植物油は、不飽和脂肪酸が多く含まれており、不飽和脂肪酸は逆にコレステロールを下げる働きがあると言われています。不飽和脂肪酸は、魚類にも多く含まれており特に青魚に含まれるDHAやEPAは積極的に摂取したい不飽和脂肪酸の1つです。

このDHAやEPAは、コレステロール値を下げるだけでなく、血液をサラサラにして動脈硬化を予防するという役割もあります。

③ 血中脂肪を増加させる食材の摂取は控える
卵や魚卵、肉や魚の内臓などのLDLコレステロールを上げる原因となる食材はなるべく控え、お肉よりもお魚や大豆製品などからたんぱく質を摂取することを心がけましょう。特に大豆製品はコレステロール値を下げる作用があると言われているので、お肉の代わりに1品大豆製品を用いた献立を加えるなどの工夫をするとよいでしょう。

④ 糖質の過剰摂取を控える
砂糖や果物、ジュースなどの糖質を摂りすぎると中性脂肪が上昇する原因になってしまいます。果物には食物繊維が豊富に含まれていますが、同時に糖質も多量に含まれているので、食べすぎには注意が必要です。

また、糖質の摂りすぎは血糖値の急上昇にもつながります。血糖値の急上昇は、糖尿病のリスクを高めるので、血糖値が緩やかに上昇するように、また血糖値がなるべく一定の値で推移するように1日3食同じような時間に食事を摂取するようにしましょう。間食も時間を決めて、だらだらと食べ過ぎないように気を付けましょう。

⑤ アルコールは適度な量を心がける
アルコールも中性脂肪を増やすと言われているため、飲酒のし過ぎには注意が必要です。アルコールは、アルコール自体が高カロリーであるだけではなく、一緒に食べるおつまみが高カロリーであったり、濃い味付けであったりすることが多いです。また、アルコールが入ることによって、気が大きくなり自制心がゆるんでしまって食べ過ぎてしまうということも考えられます。

アルコールを摂取するときには、適量(中瓶1本、日本酒1合、焼酎1/2杯、ワイングラス2杯、ウイルキーダブル1杯程度)にするようにしましょう。おつまみを一緒に食べるときには、大豆製品や海藻類、野菜類など、低カロリーでコレステロール値を上げないものを選ぶようにするとよいでしょう。

血中脂質に関するまとめ

まとめ

血中脂質には、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、中性脂肪などがあります。血液中のLDLコレステロール値や中性脂肪が増えすぎると、動脈硬化を進行させてしまったり、肥満になってしまったりします。動脈硬化や肥満は、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気の原因となるため、血中脂肪の値の異常を指摘された場合には、それを改善する工夫をしていかなくてはなりません。

LDLコレステロールや中性脂肪を減らして、HDLコレステロールを増やすためには、食生活や運動習慣の改善が大切です。特に食事は非常に重要で、コレステロールや中性脂肪を増加させやすい食べ物や飲み物をなるべく控えるだけでなく、逆にコレステロールを減少させると言われている食べ物を積極的に摂取していくようにしましょう。

例えば、脂肪の多いお肉よりも青魚を主食に選んだり、食事に1品海藻サラダを加えたり、献立の中に大豆製品を使ったものを加えたりするなどの工夫をするようにしましょう。単純に脂肪や糖質を完全に摂らないようにするのではなく、バランスよくさまざまな食材を摂取することが非常に大切です。

まごころ弁当では、宅配サービスで毎日日替わりのお弁当を提供しています。摂取カロリーが計算されたお弁当なので、カロリーの過剰摂取を予防することができます。忙しい毎日の中で、なかなかたくさんの食材を用いて調理をするのが難しいという方でも、気軽にバランスのよい食事を摂ることができるので非常におすすめです。

この記事の作成者:T.O(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

記事一覧へ戻る
お問い合わせ 9:00 - 18:00(月~土)
0120-028-546 冷凍弁当はこちら

メニュー