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糖尿病予防にも効果的!塩麹の健康パワーとは?

作成日:2021年8月18日

糖尿病予防にも効果的!塩麹の健康パワーとは?

塩麹は自宅でも作ることができる万能調味料で、家庭料理を一段と美味しくしてくれる効果があります。それだけでなく、塩麹には身体に嬉しい健康効果も秘められているのです。ここでは、塩麹の健康効果や料理を美味しくするポイント、塩麹の作り方などを解説します!

塩麹とはどんな調味料?

塩麹とは、麹と塩と水を混ぜて発酵させた調味料です。麹とは、米や麦などの穀類や豆類を蒸したものに麹菌という微生物を繁殖させたものです。麹菌は食べられるカビであり、日本人は古くから麹食を食べてきました。麹には米と麹菌で米麹、麦と麹菌で麦麹、豆と麹菌で豆麹、というようにたくさんの種類があります。また、麹菌といっても1種類だけでなく、日本酒や味噌、醤油などには黄麹菌、焼酎には白麹菌、泡盛には黒麹菌など、用途によって使い分けられます。塩麹は主に、米と黄麹が原料の米麹から作られます。

塩麹がブームとなったのは近年ですが、その歴史は古く、東北地方がルーツと考えられています。当時は食材の保存性を高めるために塩の量が多く、野菜を漬ける漬床として使われていました。2011年頃に大分の麹食品専門店が、漬床だった塩麹のレシピを独自にアレンジし、発酵調味料としての塩麹を商品化したところ、塩麹は食材の旨味を引き出し、どんな料理でも美味しくしてくれる万能調味料として、徐々に口コミが拡がったりメディアで取り上げられ、大ブームを巻き起こしました。

なぜ、塩麹がどんな料理でも美味しくできるかというと、塩麹にはデンプンを糖に分解する「アミラーゼ」やタンパク質を旨味のもとであるアミノ酸に変える「プロテアーゼ」、脂肪を分解する「リパーゼ」などの消化酵素が含まれているからです。発酵した麹の香りに塩味に酵素が生み出す甘味や旨味が加わることで料理が一段と美味しくなります。また、消化酵素の働きにより安い肉や魚が柔らかくなることも塩麹が人気である理由の1つです。

しかし、塩麹が万能調味料である所以は、料理が美味しくなることだけではありません。塩麹には、ビタミンやアミノ酸などが多く含まれており、健康を増進する効果があります。また、アミラーゼやプロテアーゼなどの消化酵素には消化を助ける働きがあります。そのため、塩麹と一緒に食べる食材をより消化吸収しやすいかたちにして身体に取り入れることができるのです。

塩麹の健康効果とは?

・疲労回復効果
塩麹に含まれるビタミンB1には糖質を効率的に、身体を動かすためのエネルギーへと変換する働きをします。ビタミンB1は過労時や発熱した時などに多く消費されるため、不足した分を補うと疲労回復に効果があります。

・美肌効果
ビタミンB2、B6は、ターンオーバーという肌の生まれ変わりをサポートし、皮膚や粘膜の健康を維持する効果があります。ビタミンB2は皮脂をコントロールし、ビタミンB6は皮膚炎の予防に役立ちます。また、塩麹に含まれるコウジ酸にはしみやそばかすの原因となるメラニンの生成を抑制する効果があります。

・老化防止効果
塩麹の原料である米麹にはエルゴチオネインというビタミンEの約7000倍もの強力な抗酸化作用を持つアミノ酸が含まれています。抗酸化物質を摂取すると、活性酸素によるDNAの損傷や脂質の酸化を抑える効果があり、がんや動脈硬化の予防に効果的であることが分かっています。また、抗酸化物質は活性酸素による脳の神経へのダメージを防ぐことができるため、認知症の予防効果が期待されています。

・整腸作用
塩麹には、乳酸菌が含まれています。加熱によって死んだ菌でも善玉菌のエサとなるため腸内の善玉菌の数を増やし、腸内環境を改善させる効果があります。また、麹には食物繊維が多く含まれており、食物繊維も善玉菌を増やす働きをします。腸内環境が整うと、お通じが良くなるだけでなく、美肌や免疫力を高める効果もあります。

・リラックス効果
塩麹にはGABAという抗ストレス成分が含まれており、神経の興奮を抑えストレスの緩和やリラックス効果があります。

・減塩
塩分を過剰摂取することにより、血液中のナトリウム濃度が上がるため、血液中の浸透圧を一定に保つために血液中に水分が増えます。血液中の水分が増えるということは、身体を循環する血液量が増えるということであり、末梢の血管の壁にかかる負荷が大きくなるため血圧が上昇する、と考えられています。血圧が上昇すると血管が傷つきやすくなり、動脈硬化や脳卒中、心臓病などの生活習慣病を発症しやすくなります。塩麹に含まれる塩分量は食塩の1/4程であり、旨味やコクを出す効果があるため塩よりも少ない塩分量でも美味しく食べることができます。

塩麹は食材を美味しくする魔法の調味料

塩麹で料理が美味しくなる基本の比率は10:1と言われています。材料となる肉や魚が100gとすると使う塩麹の量は10gが適量です。この比率を覚えて、アイデア次第で色々な料理に使ってみましょう。塩麹の基本的な使い方をご紹介します。

・魚介類
塩麹が魚の臭みをとり、身を引き締めてくれます。焼く場合には魚の表面に塩麹を塗り、30分程度漬けこんでおきます。殻の付いたエビは水気をとってから塩麹を全体に馴染ませ、冷蔵庫で1~2時間焼くと味が浸み込みます。

・肉類
塩麹に肉を漬けると、塩麹が持つ消化酵素の働きによって柔らかくなります。鶏むね肉もパサパサせずジューシーに仕上がります。肉類は大きさや薄さにもよりますが薄切りの場合には10分程度漬けこむだけで美味しく仕上がります。

・野菜
塩麹もともと漬床として使用されていたこともあり、野菜は普通に塩漬けするよりも塩麹に漬けた方が中まで味がしみこみます。漬物以外にも炒め物やドレッシングにも活用できます。

・その他
お米2合に対して塩麹を小さじ1杯ほど入れてお米を炊くと、ご飯の甘味が増します。

※塩麹を使う際の注意点
塩麹を、ジャガイモや炊きあがったあとの米、お好み焼きや春雨などデンプンが多く含まれているものに塩麹を混ぜて時間が経つと、デンプンが塩麹の酵素によって分解されてしまうため水っぽくなってしまいます。デンプンが多い食材に塩麹を使いたい時は、すぐに食べるか、塩麹を入れたあとに加熱することで酵素を不活化させることができます。

また、塩麹に漬けた肉や魚を焼く時は、そのままだと焦げやすくなります。しかし、水で洗い流すとせっかくの旨味が流れてしまうため、表面についた塩麹はキッチンペーパーなどで拭いてから焼くようにしましょう。

簡単!塩麹の作り方

<材料>
米麹(できれば生麹) 200g
塩  95g
水  400ml

(1)容器に米麹と塩を入れ、しっかりと混ぜ合わせる。

(2)水を加え、さらによく混ぜる。

(3)密閉し、常温で5~10日間じっくりと発酵させる。必ず1日1回は塩麹のもとをよく混ぜ合わせる。

(4)粒が柔らかくなり、とろとろになったら完成。

完成した塩麹はバナナのような甘い香りがします。熟成期間は気温が高い夏場は5日程度、冬場は10日程度です。直射日光に当たったり、60℃以上となるところで保管すると失敗するため、注意しましょう。完成した塩麹は冷蔵庫で約6か月保存することができます。冷蔵保存中でもゆっくりですが発酵は進みます。塩麹を混ぜる時や取り出す時は必ず手を洗って清潔なスプーンを使うようにしましょう。冷凍庫では約1年間保存することができます。

塩麹の表面にふわふわとした白いカビのようなものがつくことがありますが、これは酵母菌でありカビではないため問題ありません。また、熟成の途中で塩麹が黒ずんでくることがあります。その場合は水を足して麹の表面に空気が触れないようにしましょう。

早く塩麹を作りたい時は、炊飯器の中に60℃のぬるま湯とともに米麹と塩を入れ、蓋を半開きにした状態で保温を押し、6~12時間放置するだけでも塩麹を作ることができます。その場合は、2時間に1度かきまぜるようにします。

塩麹に関するまとめ

塩麹はどんな食材も酵素の力で美味しく変えてくれるだけでなく、美肌や疲労回復など様々な健康効果があります。また、食材を柔らかくすることで消化吸収を助けるだけでなく、高齢者にとっては食べやすくなる上に、食塩の代わりに使うと減塩効果もあるため、特に高齢者がいるご家庭では毎日の食事に取り入れたい調味料です。

塩麹も良いですが、高齢者が食べやすい食事は「まごころ弁当」にお任せください。「まごころ弁当」は高齢者向けの配食サービスで、前日までのご注文で、自宅に栄養士が献立を考えたお弁当を届けます。安心安全な食材を使い旬のものを取り入れた飽きの来ないメニューでありながら、手頃なお値段であることが魅力です。一般の高齢者に向けたお弁当だけではなく食事制限がある方への対応や、摂食機能によって食事の形態を変更するなど、一人ひとりの事情に合わせて届けてもらうことも可能です。この機会に是非無料試食サービスをお試しください。

この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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