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人工甘味料のメリット、デメリットを詳しく解説!

作成日:2021年9月12日

人工甘味料のメリット、デメリットを詳しく解説!

人工甘味料はカロリーを抑えた砂糖の代替品として、私たちが口にする食品の多くに含まれています。しかし、人工甘味料はまだ歴史が浅く、化学的に作られたものであることから健康被害に関する声も上がっています。ここでは、人工甘味料について、種類やメリット、デメリットなどについて解説します!

人工甘味料とは?

人工甘味料は、自然界には存在しない物質であり、化学的に合成して作られた甘味料です。かつては高級品だった砂糖の代替品として使用されていましたが、現在ではカロリーの低減化を目的として主に清涼飲料や菓子類に使われています。人工甘味料は、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用される「食品添加物」であり、安全性と有効性が化学的に評価されて厚生労働大臣によって認められています。

しかし、人工甘味料の過去のイメージや様々な研究結果などから健康被害があるのでは?と心配されている方も多いと思います。人工甘味料の健康被害については研究対象が動物であったり、人間に対する試験においても介入期間が短いため検証するにはデータが乏しいなどといった理由から、実際のところは解明されていないのが実情です。

人工甘味料の種類

現在日本で使用許可が出ている人工甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK(カリウム)、スクラロース、ネオテーム、アドバンテームの6種類になります。

サッカリンは砂糖の500倍の甘さがあり、濃度が薄くなっても甘みが残ります。人工甘味料の中では最も古いと言われており、第一次世界大戦で砂糖が不足した時に代替品として世界に知られるようになりました。今では他の人工甘味料が主流となっているため使用される頻度は少なくなっていますが、歯磨き粉にはサッカリンが含まれていることが多いです。

アスパルテームは、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸とフェニルアラニンから構成されています。カロリーは砂糖と同じ1gあたり4キロカロリーですが、砂糖の200倍もの甘さがあるという特徴があります。そのため、ダイエット食品や清涼飲料水、お菓子などに多く使われています。

アセスルファムKもアスパルテーム同様に砂糖の200倍の甘さがある人工甘味料です。アセスルファムKは人間の身体で利用されない物質であり、体内に取り込まれません。そのため、アセスルファムKは0キロカロリーであり、ダイエット食品等にも含まれています。

スクラロースは砂糖の600倍もの甘さがある人工甘味料です。水に溶けやすいという特徴があります。また、虫歯菌のエサにならない非う蝕性でもあります。最近では、ネオテーム、アドバンテームなど砂糖の1万倍以上の甘さがある人工甘味料も登場しています。

これらの人工甘味料は、より砂糖の甘味に近づけるため、単体ではなく複数を併用して使われます。苦みが少ない、甘みの持続が長い、熱に安定している、水に溶けやすいなどそれぞれの特徴を生かして清涼飲料水や菓子類など様々な食品に広く利用されています。

人工甘味料のメリットとは?

人工甘味料の最大のメリットは、摂取カロリーが軽減できることと、食後の血糖値の上昇を抑えられることです。人工甘味料は砂糖よりも強い甘みを持つものがほとんどで、少量でも十分な甘さを感じることができます。そもそもカロリーがほとんどない種類の人工甘味料もあり、ダイエット中でも甘い物を我慢せずに摂取することができます。

私たちの身体はブドウ糖(グルコース)を主なエネルギー源として利用しています。ブドウ糖は単糖であり、ブドウ糖が繋がってできたものが砂糖(二糖類)、でんぷん(多糖類)などになります。そのため、砂糖や炭水化物など糖を含む食品を口にすると、消化酵素によってブドウ糖に分解され、血液中にグルコースとしてブドウ糖が取り込まれます。血糖値が上昇するのはこのためです。

しかし、人工甘味料にはブドウ糖のもととなる糖が含まれておらず、血糖値は上昇しません。このことから、米国糖尿病学会では砂糖の代わりに人工甘味料を使うことは糖尿病の治療に有用な可能性がある、と提言しています。

また、人工甘味料は虫歯の予防にも適しています。ほとんどの人の口の中には、ミュータンス菌という虫歯の原因となる菌が潜んでいます。食べ物を食べると、砂糖などの糖が歯にくっつき、この糖をミュータンス菌が分解し、歯の表面に菌の住み家である歯垢を作ります。歯垢は1mg中に1億個以上の菌が存在しており、歯垢の中では菌が糖を分解して酸を作っています。この酸によって歯の表面のエナメル質が溶かされてしまい、虫歯ができます。

しかし、人工甘味料にはミュータンス菌が分解できない成分が含まれており、虫歯の原因となる酸が生成されません。そのため、人工甘味料は虫歯予防に効果があると考えられています。

人工甘味料のデメリットとは?

人工甘味料が糖尿病の治療に有用であると提言されている一方で、過剰摂取は糖尿病を発症しやすくなる、とも言われています。ある研究では、「ダイエット清涼飲料水を週に1カップ(237ミリリットル)以上飲む人は、飲まない人と比べて糖尿病発症の危険が1.7倍高かった」ということが明らかとなりました。通常、砂糖を摂取すると血糖値が上昇するため、インスリンという血糖を下げるホルモンが分泌されますが、人工甘味料は血糖値を上げないため、インスリンは分泌されません。

しかし、習慣的に人工甘味料を摂取することでこのインスリンの働きが鈍くなり、血糖値をコントロールする力が弱まる、と考えられています。さらに、人工甘味料を摂取すると、甘いものを食べているのに血糖値が上がらないため脳が異常に反応してしまい、より甘いものを欲して食べ過ぎてしまい、むしろ太りやすくなるとも言われています。

また、人工甘味料に含まれる物質を代謝できない「フェニルケトン尿症」という病気があります。フェニルケトン尿症の人はフェニルケトンを含むアスパルテームの摂取量を制限する必要があるため、「アスパルテーム」「L・フェニルアラニン化合物」と表示するよう義務づけられています。

人工甘味料は発がん性がある?

1960年代にラットを用いた動物実験によって人工甘味料の「サッカリン」を摂取すると膀胱がんのリスクが高くなる、という研究結果が発表されました。

これを受け、多くの国ではサッカリンの使用が禁止となりました。しかし、その後の研究によりサッカリンを合成する過程で生成された不純物に発がん性があることが分かり、サッカリンには発がん性はない、という見方が強まったのです。そのためアメリカや中国では再びサッカリンが使われるようになりました。日本では以前の悪いイメージが払拭できないことや、他の人工甘味料が登場したことにより、サッカリンを使った食品は外国と比較すると少ない傾向にあります。

人工甘味料の1日の摂取許容量は?

厚生労働省では人工甘味料の安全性を調べ、有害が認められなかった最大投与量(無毒性量)を公開しています。さらに、最大投与量の100分の1の量を一日の摂取許容量としています。また各食品に使える使用基準もそれぞれ定めています。

人工甘味料の一日摂取許容量(ADI)

人工甘味料の種類一日摂取許容量
(mg/kg体重/日)
サッカリン1.5
アスパルテーム40
アセスルファムK1.5
スクラロース1.5
ネオテーム1
アドバンテーム5

参考:国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部第三室 食品添加物ADI関連情報
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/food_add/

人工甘味料のまとめ

人工甘味料は、食品衛生法で規制されている食品添加物であり、他の食品添加物と同じように一日摂取許容量(ADI)が定められています。ダイエットや血糖コントロールに有効である反面、人工甘味料の常用や多量摂取が健康被害を招くおそれが指摘されています。人工甘味料の中には2000年代になってから登場したものもあり、歴史が浅いことから、人体に与える影響について十分なデータが集まっておらず、今後の研究の経過を見守る必要があります。

人工甘味料に限らず、どんなものであっても過剰に摂取することは身体にとって毒になるため、適量を守るようにしましょう。

健康な身体を作るために栄養バランスの良い食事が大切です。高齢者向け配食サービス「まごころ弁当」では、前日までのご注文で、栄養士が栄養バランスやカロリー、塩分量などを考慮して作られたお弁当をお届けします。塩分・カロリー調整が必要な方向けのお弁当など様々な種類の中から選ぶことができ、お客様一人ひとりに合わせた食形態へと変更することができます。今なら2食まで無料試食サービスを行っています。この機会に是非お試しください。

参考:「人工甘味料と糖代謝」金沢医科大学医学部衛生学 准教授 櫻井 勝
https://www.alic.go.jp/content/000138490.pdf

この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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