木酢液は効果あり!?水虫の原因や治療法
作成日:2021年11月23日
水虫は身近な病気で、日本人では約5人に1人が水虫に悩まされていると言われています。元々水虫は男性に多い病気でしたが、最近では女性にも多くなっており、男女差が少なくなっています。足の水虫を放置していると、白癬菌が爪に感染し、やがて爪がボロボロになってしまうこともあります。ここでは、水虫の原因や症状、治療法や予防方法などについて解説します!
水虫の原因とは?
水虫は「白癬菌」という真菌が原因で発症します。白癬菌は元々土の中に住む菌でしたが、人間の皮膚の最下層の角質の成分であるケラチンを栄養として繁殖するようになりました。水虫は日本人の約5人に1人が罹っており、銭湯やスポーツジムなどのバスマットにはほぼ100%白癬菌が潜んでいると言われています。
水虫はヒトからヒトへとうつる感染症ですが、菌が表面に付着するだけですぐに感染するわけではありません。白癬菌は角質層のひび割れや傷から入り込み、長い期間皮膚に潜伏します。白癬菌が潜伏している状態で足が蒸れるような高温多湿の環境になると菌が増殖し、症状があらわれます。反対に夏が過ぎ秋になると気温や湿度が低下するため、白癬菌の増殖が止まり、数が減ってきます。その結果冬には一見治ったように見えますが、症状が出なくなっているだけで白癬菌は残っている状態であり、春から夏にかけてまた菌は増えて症状が再燃します。
また、栄養不足や皮膚の乾燥、糖尿病や自己免疫疾患など菌と戦う免疫力が低い状態だと、皮膚のバリア機能も低下してしまうため、水虫を発症しやすくなります。
水虫は適切な治療を行えば治る病気です。しかし、途中で治療をやめてしまうと、再発を繰り返す可能性があることから、症状が治まったあとも治療を継続する必要があります。
水虫の症状とは?
水虫の初期の段階では、足の指の間が白くなります。進行すると皮膚が剥けたり、かゆみを伴ったりすることがあります。さらに進行すると足の指の間だけでなく、足全体に広がっていくため、足の裏に水ぶくれができたり、足全体が乾燥して粉をふいたように見えたりすることもあります。白癬菌は皮膚の角層の下まで増殖しないと症状が出ません。そのため水虫と気が付かずに放置している場合も多くあります。
水虫の種類とは?
・足白癬
足の指の間や裏、かかとなど広範囲でみられます。足の指の間に発症するタイプは趾間型といい水虫の中で最も多く見られます。指の間の皮が白くふやけて皮がめくれ、赤くただれるほか強いかゆみを伴います。第4趾間(薬指と小指の間)や第3趾間(中指と薬指の間)にできやすく、乾燥タイプと足の指の付け根が水っぽく患部が爛れる湿潤タイプの2種類があります。
足の裏から縁、指の付け根にかけてかゆみを伴う小さな水ぶくれが発生するものを小水疱型といいます。水ぶくれが破れると、乾燥して皮が剥けます。また、かかとを中心に足の裏の皮膚が分厚く硬くなる角質増殖型という水虫のタイプは、かゆみはほとんどありませんが治りにくいという特徴があります。
・爪白癬
足白癬を放置すると、白癬菌が爪に感染することがあります。これを爪白癬といい爪白癬は加齢とともに増加します。爪白癬になると爪の色は黄色く濁り、爪がボロボロになっていきます。爪白癬が重症化すると自分で爪が切れなくなるほど肥厚するため靴を履くのも困難になったり、身体のバランスがとりにくくなって転倒しやすくなったりすることもあります。
・手白癬
足の水虫をかくことで手へと感染することがあります。感染初期は小さい水疱ができ、かゆみを伴います。徐々に足と同様に角質層が厚くなり皮が剥けるようになります。通常片手だけに症状がみられます。手荒れと間違えやすくステロイド入りの軟膏を塗ると悪化するため注意が必要です。
・陰部白癬
成人男性によくみられ太ももから陰部、お尻にかけて水ぶくれや赤い発疹が拡がります。かゆみが強く治りにくいという特徴があります。
・頭部白癬
格闘技の選手の間で一時期流行した白癬で海外の試合を通じて日本に持ち込まれたと考えられています。発症するとフケや発疹が生じたり、楕円状に脱毛が見られたりすることがあります。
・体部白癬
顔面や首など身体のいたるところに感染します。小さな水ぶくれや発疹ができ、次第に円状に広がり炎症やかゆみを伴います。犬や猫など動物からうつることもあるため、ペットが白癬に罹っている場合は治療が必要です。
水虫の予防方法とは?
・足を清潔にする。
裸足となって皮膚が直接触れる機会が多くなると感染のリスクが高まります。特に銭湯やスポーツジムなど、不特定多数の人が出入りする場所は注意です。バスマットや脱衣所の床にも白癬菌は潜んでいます。白癬菌は12~48時間で皮膚の中に入り込むと言われているため帰宅後にもう一度足を洗うようにしましょう。足の指の間もしっかり洗うことが大切です。この時強く擦り過ぎたり軽石で角質を削ったりしてしまうと足に傷ができる可能性があります。泡立てた洗浄剤で優しく洗うようにしましょう。
・蒸れた状態を避ける。
長時間分厚い靴下や靴を履いて蒸れた状態が続くと水虫を発症しやすくなります。可能であればサンダルを履くか通気性のある靴や蒸れにくい素材の靴下を選びましょう。また、靴を脱いで過ごす時間を増やし時々風を通すようにしましょう。
・靴を清潔にする。
靴は可能な限り洗い、靴の中で白癬菌が増殖しないようにすることが大切です。洗えない革靴などの場合は濡れた布で靴の中を拭き、革靴に使える防カビ剤や消毒剤を塗布ししっかり乾燥させましょう。また、できるだけ毎日同じ靴は履かないよう2~3足用意してローテーションをすることが望ましいです。
・家庭内に白癬の感染者がいる場合は、足が直接触れる物の共有を避ける
同居人に白癬の感染者がいる場合は家庭内で感染が拡がる可能性が高くなります。そのため第一に白癬を発症している人が治療することが大切です。治療中も同居人にうつさないようバスマットやスリッパなど素足で直接触れる物の共有は避ける必要があります。また、畳は掃除機をかけた後に水拭きし風通しを良くして乾燥させましょう。白癬菌は垢と一緒に1年以上生き続けるため、部屋中こまめに掃除することが大切です。
水虫の治療方法とは?
水虫は初期であれば市販の塗り薬で治療することができます。足の指だけでなく足の指の間や裏、かかとなど足全体に塗ることが大切です。症状があらわれていない部分にも白癬菌が潜んでいる可能性があるため、最低4週間は毎日継続する必要があります。また、症状が良くなったと思っても菌が活動を休止しているだけで薬を止めると再発する可能性もあります。再発を防ぐには2~3か月は塗り続けましょう。ただし角質増殖型の足白癬や爪白癬、頭部白癬など難治性の水虫の場合は塗り薬だけでは治りにくいため飲み薬による治療が必要な場合があります。
また、皮膚病の中には水虫と似たような症状を持つものもあるため薬を使っても症状が良くならない場合は皮膚科を受診しましょう。
民間療法は効果があるの?
水虫に効果があると謳われる民間療法は数多くありますがその効果は治療薬にはかないません。
水虫は皮膚表面だけでなく角質の奥に存在するため、食酢やアロエ、にんにくなどの民間療法では皮膚内部の白癬菌まで効果がありません。反対に皮膚に対する刺激が強すぎるあまり、炎症を起こしてしまう可能性があります。
唯一木酢液のみ白癬菌の発育を抑制する効果が認められています。しかし、6~10時間木酢液に足を漬け続けるのは現実的ではありません。民間療法だけでは水虫を根治するのは難しいため、あくまで治療の補助程度と考え、それだけに頼らないようにしましょう。
『水虫の予防・治療』まとめ
水虫は誰でも感染し得る病気です。重症化すると治りにくくなってしまうため普段から足を清潔にするよう心がけましょう。また、皮膚のバリア機能が低下していると白癬菌に感染しやすくなります。皮膚のバリア機能を高めるためには保湿に加え毎日栄養バランスの良い食事を摂ることが大切です。
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