春が旬!キャベツを食べつくすレシピ
作成日:2022年4月6日
豚カツに添える千切りキャベツにコールスローサラダ、餃子、お漬物…。
キャベツは玉ねぎやにんじん、じゃがいもに次いで多く食卓に登場する野菜だ、というご家庭も多いのではないでしょうか?
中でも、早春から5月頃にかけて登場する春キャベツは、柔らかくておいしいですね。
今回はそんなキャベツの魅力や1つ丸ごと食べつくすおいしいレシピをご紹介します。
目次
そもそもキャベツとはどのような野菜なのでしょうか
キャベツはアブラナ科の多年草で、地中海や大西洋沿岸部など、ヨーロッパが原産の野菜です。
日本には中国を経て江戸時代に持ち込まれました。
ただし、食用として一般に普及したのは終戦後、昭和に入ってからだと言われています。
現在、国内では群馬県、愛知県、千葉県で多く栽培されています。
淡色野菜に分類されるキャベツですが、スーパーフードと称されるケールや、同様に栄養価が高いと言われるブロッコリーと同じアブラナ科の野菜で、多くの栄養素を含んでいます。
キャベツの栄養価
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの生成を促し、肌や血管の老化を防ぐ働きがあります。
また、インターフェロンという物質の生成を盛んにし、免疫力を高める働きがあります。
さらに、抗ストレスホルモン、アドレナリンやドーパミンなどの合成にかかわり、ストレスに強い体づくりにも一役かっています。
ビタミンK
ビタミンKは、私たちが出血した時に、血液中の凝固因子に働きかけ、血液を止める働きがあります。
また、ビタミンDとともにカルシウムの合成に大切なたんぱく質を作り出し、私たちがとったカルシウムの吸収を助ける働きがあります。
ビタミンU(キャベジン)
ビタミンU(キャベジン)は、キャベツから発見された物質で、胃液の分泌を正常に保ち、胃壁を保護して胃酸により胃壁が傷つくのを防ぐはたらきがあります。
そのため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防する働きがあります。
また、アレルギーのもととなるヒスタミンの働きを抑え、アレルギーの症状を穏やかに抑える作用が期待されています。
食物繊維
食物繊維は私たちの消化器官の働きでは消化できない栄養素です。
フルーツの種の周りに多く含まれるペクチンのような水溶性食物繊維と、キャベツをはじめ、ごぼうやオートミールなどに多く含まれる不溶性食物繊維があります。
水溶性食物繊維は胆汁酸の排せつ量を増やし、コレステロール値を低下させたり、とりすぎた糖質の吸収を穏やかにし、糖尿病を予防したりする働きがあります。
不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収してかさが大きくなり、腸壁を刺激して腸の蠕動運動を盛んにし、便秘の解消に役立ちます。
イソチオシアネート
イソチオシアネートは、キャベツをはじめとするアブラナ科の植物に含まれる成分です。
高い抗菌作用、抗酸化作用があるほか、肺や前胃がん、肝がん、大腸がんなどに抗がん作用があることが知られています。
春キャベツと冬キャベツの違いとは?
一年を通して手に入るキャベツ。同じ時に収穫したものを玉ねぎのように貯蔵して、時期をずらして出荷されているわけではありません。
産地や品種がいろいろとあるため、一年中収穫したての物が手に入るというわけなのです。
中でもよく知られている、冬キャベツに春キャベツ。「春キャベツ」という名前は聞くことがあっても、「冬キャベツ」という言い方を耳にすることは少ないかもしれませんね。
私たちが普段目にするキャベツは冬キャベツ。丸く扁平で、固くしっかりと巻いている葉は少し厚みがあり、1枚1枚がパリパリと固いのが特徴です。
外側は濃いめの黄緑色ですが、内側にいくほど色が薄くなっていきます。
寒い冬に向かって成長するため甘味があります。
添え物の定番、千切りキャベツのほか、ポトフやロールキャベツなどの煮込み料理にすると、さらに旨みや甘味が引き立ち、美味しく食べることができます。
一方、春キャベツは葉が柔らかくて瑞々しく、柔らかくふんわりと巻いているため球体に近い丸さで、葉と葉の間にふんわりとした隙間があります。
冬キャベツに比べ、中心近くまできれいな黄緑色をしています。
そのままでも柔らかい甘味があるため、サラダやさっと炒めたり煮たりした料理が向いています。
キャベツの種類は他にも
今ご紹介した春キャベツ、冬キャベツ以外にも、美味しいキャベツはいろいろとあります。
グリーンボール
グリーンボールはキャベツの一種で特に丸く育つ、「丸玉」という、春に出回る品種です。
春キャベツ同様色が濃いめで、カリウムやβカロテンなどを、普通のキャベツよりも多く含んでいます。
サボイキャベツ
サボイキャベツはフランスやイタリアなどでよく食べられているキャベツの一種です。
和名をちりめんキャベツといい、絞り染めを施したちりめん生地のように縮れています。
少し肉厚な葉は水分が少なく、生のまま食べるとカリカリとした食感が楽しめますが、加熱すると甘味が出るので、ロールキャベツやポトフなど、煮て食べるのが一般的です。
芽キャベツ
芽キャベツはキャベツが大きく育つ前?いえ、実は違う種類なのです。
直径が4~5cmはある太い茎の、葉の根元に脇芽としてポコポコと丸く育ちます。
小さいながら半分に切るとまるでキャベツ。しかも、100gあたりの栄養価は一般的なキャベツと比較してビタミンKが約2倍、βカロテンは約10倍と、とてもたっぷりと含んでいます。
プチヴェール
プチヴェールは、ケールと芽キャベツを掛け合わせ、1990年に日本で作り出された品種です。
ほかのキャベツ類と比べて甘みがあるのが特徴です。
ケールを親に持っているだけあって、とても栄養価が高く、βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、カルシウムなど、多くの栄養素がバランスよく含まれています。
春キャベツとアンチョビのガーリックオイルパスタ
春キャベツは葉が柔らかく、さっと加熱するだけで甘みが引き出され、美味しく食べることができます。
今回はニンニクの香り、アンチョビの旨みと塩気をプラスしておいしいパスタに仕上げました。
簡単に作ることができるので、ぜひお試しくださいね。
【材料】2人分
・春キャベツ…1/6~1/8個(サイズにより加減してください)
・アンチョビ…2枚
・にんにく…1かけ
・オリーブオイル…大さじ2
・スパゲティ…160~180g
・塩…大さじ山盛り1(スパゲティを茹でるとき用)
【作り方】
①春キャベツは一口大に切っておきます。
②にんにくは縦半分に切り、芽を取って鍋底などで軽くつぶしておきます。
③鍋に湯を沸かし、塩を入れて、スパゲティを袋に記載されている茹で時間どおり茹でます。(パスタは、麺:湯:塩=10:100:1の割合で茹でると最もおいしいと言います。)
④フライパンにオリーブオイルと②のにんにく、アンチョビを入れて弱火にかけます。
⑤アンチョビをつぶすようにしながら加熱します。香りが立ってきたら①のキャベツを加え、全体をざっと混ぜます。味をみて、塩気が足りないようなら塩を足し、味を整えます。
⑥茹で上がった③のスパゲティを加えて全体に和えます。
⑦水分が不足しているようなら、③のゆで汁をお玉半分程度加え、全体になじませます。
残ったキャベツで簡単ザワークラウト
ふわふわと巻いている春キャベツとはいえ、1個まるごと食べるのには、なかなか時間がかかりますね。
上記のようなパスタのほか、さっと煮たりみそ汁に入れたりするほか、ザワークラウトというドイツを中心とした地域で食べられている漬物にチャレンジしてみませんか?
もともと、キャベツの葉には乳酸菌が多くついていると言われています。
ザワークラウトはこの乳酸菌の力を借りて作る漬物で、「乳酸発酵の漬物」という意味では日本のぬか漬けと同様です。
植物性乳酸菌は腸内環境を整える働きがあり、便秘に悩んでいる方、また、肌の状態を整えたい方にもおすすめです。
【材料】
・キャベツ…適宜
・塩…キャベツの重量の2~3%
※お好みで、和風にするならば千切りしょうが適宜 本場ドイツ風なら、ローリエ・キャラウェイやジュニパーベリーなどを足すとおいしく仕上がります。)
【作り方】
①キャベツは粗めの千切りにします。キャベツの外葉には中央部よりも多くの乳酸菌が附着していると言われています。きれいな場合は捨ててしまわずに洗って使用すると、早く発酵します。
②千切りにしたキャベツをボールに入れて分量の塩を振り、しんなりとして水分が出てくるまでもみ込みます。
③しっかりと熱湯消毒した瓶に①を隙間なく詰めていきます。
このとき、全体がキャベツから出た水分に浸からず、空気に触れていると、その部分からカビが生えたり腐敗したりしやすくなります。
キャベツが浸かるほどの水分が染み出さない場合は、湯冷まし98gに対し2gの割合で加えた塩水(塩分濃度2%)を加え、キャベツ全体が水の中に沈んでいるように調整します。
④軽く蓋をして冷暗所に置き、時々かき混ぜながら2日ほど置いておくと、少しずつ酸味が出てきます。好みの味になれば冷蔵庫に入れ、発酵のスピードを緩めるとよいでしょう。
ザワークラウトはそのまま食べてもおいしいですが、豚バラ肉やベーコンなど、脂身がしっかりとついている肉と炊くとおいしくさっぱりといただくことができます。
健康を支えるための毎日の食事
ところで、毎日の食事の支度はどうなさっていますか?
ご家族それぞれの体調や時間の都合に合わせて作り、仕上げて食卓に並べ、召し上がった後の片付けに…と、日々のこととはいえ、大変な労働になりますね。
ただお腹を満たすためだけではなく、健康のこと、栄養のこと…考えないといけないことはたくさんあります。
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まとめ
一年を通しておいしく食べられるキャベツ。
ビタミン類を豊富に含み、有名な胃薬の名前にもなっていますね。普段のしっかりパリパリとした歯ごたえがある冬キャベツもおいしいですが、春キャベツは旬の野菜。
その時期にしか食べることはできません。
店頭でみかけたら、ぜひ春ならではの甘みを楽しんでくださいね。