日焼けから肌を守るためにするケアや取りたい食材とは?
作成日:2022年5月28日
暑い夏を迎えると急に気になる紫外線。
慌てて日焼け止めを塗ったり、外出時に日傘をさしたり…。
シミそばかすやシワの原因ともいわれるものの、空から降り注いでくる紫外線を防ぐのはなかなか大変。
まるで悪者扱いの紫外線ですが、紫外線は私たちの体に有用な効果も!
今回はそんな紫外線の秘密やうっかり日焼けしてしまった時にとっておきたい食材や料理について、ご紹介します。
目次
紫外線やその影響とは?
太陽から発している光は、1本の線のようにまっすぐに進んでいるのではなく、波のように振幅しながら地球に降り注いでいます。
この振幅を波長と呼び、波長の幅が短いほど大きなエネルギーを有しています。
私たち人間の目に見える光の中では紫色にあたり、さらに短いものが紫外線と呼ばれています。
波長が長くなるほどに青、緑、黄、そして赤と移り、さらに波長が長くなると私たちには見えない赤外線になります。
この中でも大きなエネルギーを有している紫外線を多く浴びることで、私たちの体内では活性酸素が多く作られ、皮膚は日焼けを起こし、シミ・そばかすやシワができてしまうのです。
UV-A波は表皮にあるメラニン色素を刺激し、皮膚の色を濃くする働きがあります。
長時間浴びてしまうと肌の奥深くまで到達し、肌は弾力を失い、いずれシワが発生します。
UV-B波は短時間浴びるだけでも影響が強く、肌は炎症を起こし、赤くなります。
その後、赤みが引いたころにシミやそばかすの原因となってしまいます。
UV-A波同様、長時間浴びてしまうとシミやそばかす、シワの原因となります。
UV-B波よりもさらに波長が短いものに、UV-C波があります。
殺菌作用があることが知られ、紫外線殺菌ランプに採用されているのは、このUV-C波です。
太陽光から発せられているUV-C波はオゾン層に吸収されてしまうため、地球にはほとんど届いていません。
肌だけではなく、目を守ることが大切
紫外線によるダメージは、肌だけではなく、実は目にも及ぶことはご存じでしょうか?
肌に当たった紫外線は赤み、シミやそばかす、シワといった症状で気づくことができますが、目は痛みや充血、涙が止まらなくなるといった症状で現れます。
酷くなると結膜炎や白内障といった症状を引き起こし、さらに影響を受け続けると、失明してしまうことさえもあります。
とはいえ、眼球に日焼け止めを塗ることはできないのでしっかりとしたUVカット効果があるサングラスをつけるなどの対応が大切です。
特に日の出や日の入り前など、上からではなく目の高さから紫外線が直接差し込んでくる時間帯は注意が必要です。
ウォーキングや買い物などに出かける際は、UVカットのサングラスをお忘れなく。
また、目に紫外線を受けることが肌に影響を及ぼすということはご存じでしたでしょうか?
目が紫外線による刺激を受けているということを察知した脳は、全身が紫外線を受けていると勘違いしてしまいます。
すると、脳は実際に皮膚が紫外線を浴びていないにもかかわらず、メラニン色素を分泌して肌は日焼けしたかのように黒くなってしまうのです。
紫外線には健康効果がある?
このように、日焼けのもとになり、肌にシミやシワを作ってしまう紫外線、気にしすぎて帽子に日傘、日焼け止めクリームに…と、日焼け予防を徹底する方が増えてきましたね。
一方、紫外線を浴びることで私たちは体内でビタミンDを生成しています。
ビタミンDは腸からカルシウムを吸収し、子どものくる病、成人の骨粗しょう症を予防するほか、免疫機能を調整し、体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃する作用を促す働きがあります。
近年、日焼け予防に熱心になり、日光浴不足となり、ビタミンDが不足している人が増えていることが確認されています。
お住まいの緯度や季節、天候により降り注ぐ紫外線の量にはかなり差がありますが、紫外線量が少ない冬の沖縄で14分、札幌では139分の日光浴、また、ビタミンDを多く含む魚類やきのこ類などを多く摂取する必要があることが確認されました。
(参照:紫外線モニタリングデータを活用し、適切な日光浴で健康に((国立研究開発法人国立環境研究所))より)
うっかり日焼けをしてしまった時にとりたい栄養素とは?
このように、良いところや不都合なところがある紫外線。できることなら良いところだけ取り入れ、肌に対する悪影響は避けて通りたいところですね。
そのためにも、紫外線の悪影響に対する備えをしておくのはいかがでしょうか?日焼け止めや食材の中には日焼け後の肌の回復・再生に良い栄養成分を含んでいるものがたくさんありますよ。
リコピン
リコピンはトマトやすいかなどに含まれる赤色、オレンジ色の色素のことで、強い抗酸化作用を持っています。
血流を改善したり、肌の透明感を保ったりする効果が期待されています。
アスタキサンチン
アスタキサンチンはエビやカニの殻、これらを主食にしている鮭に多く含まれる赤色の色素で、加熱すると鮮やかな赤色を呈することで見分けることができます。
紫外線やストレスなどで作り出される活性酸素を除去する働きがあります。
アスタキサンチンにも高い抗酸化作用があり、シワの予防、美白や目の健康維持、アンチエイジングなどが期待できます。
βカロテン
にんじんやかぼちゃをはじめとする野菜に含まれるβカロテンは私たちの体内でビタミンAとなり、リコピンやアスタキサンチン同様、強い抗酸化作用を持っています。
そのため、強い日差しを浴びて傷ついた肌や粘膜を健康に保つほか、加齢や紫外線によるダメージからくる加齢黄斑変性症の予防に効果的だと言われています。
ビタミンC
フルーツや野菜に多く含まれているビタミンCはカロテノイド類同様抗酸化作用が高いだけではなく、肌の細胞と細胞をつなぎ、弾力を保っているコラーゲンを生成する働きがあります。
水溶性で体の中に蓄積しておくことができず、また、熱にも弱いビタミンCですが、イモ類やかぼちゃ、レンコンなど、でんぷんが含まれている野菜に含まれているビタミンCは、比較的熱に強いのが特徴です。
ビタミンE
ビタミンEも抗酸化作用が高く、肌や粘膜を保護する働きがあります。
私たちの体内の脂質の酸化を防ぐことから、細胞膜の老化や動脈硬化を防ぎます。かぼちゃやナッツ類、アボカド、うなぎなどに多く含まれています。
トマトとカボチャで夏のさっぱりビシソワーズ
抗酸化作用が高いリコピン、抗酸化作用が強いビタミンA、C、Eを豊富に含むかぼちゃを使用してスープにしました。
本来、かぼちゃのスープと言えば、コクがあって秋から冬にかけてほっこりといただく温かいものをイメージされることと思います。
気温が下がってきてからはこのようなほっこりとしたスープがおいしいですが、初夏から夏にかけては胃腸に負担がかかります。
今回はトマトを使用しているため、とてもさっぱりとおいしくいただくことができます。
材料をすべて一度に煮るだけで作ることができる簡単スープです。
【材料】
・トマト…中2個
・かぼちゃ…1/4個
・玉ねぎ…1個
・水…150cc~
・コンソメスープのもと…小さじ1程度(製品により、塩分濃度が違いますので加減してください)
・塩…適宜
【作り方】
①玉ねぎは皮をむき、1cm程度の粗みじん切りにしておきます。
②かぼちゃは種とワタを取り、皮をむいて1cm角に切ります。固ければ種とワタを取ってから湿らせたキッチンペーパーでくるみ、耐熱容器に入れてふんわりとラップフィルムをかけ、600Wで2分程度加熱し、柔らかくなってから切るとよいでしょう。(この時、濡らしたキッチンペーパーなどで包んでおかないと、糖度が高いカボチャは焦げたり発火したりすることがあります。必ず水分を含ませた状態で加熱してください。)
むいた皮少々を好みの形に切り、さっと茹でておきます。
③トマトは皮を湯むきしてからヘタを取り、ざく切りにしておきます。
④鍋にかぼちゃ、玉ねぎ、トマト、分量中の水100cc程度を入れて火にかけます。沸騰してきたら火を弱め、コンソメスープのもとを加え、かぼちゃが柔らかくなればヘラでつぶすようにしながらかき混ぜて、少し濃いめに味を整えます。
⑤人肌まで冷めたら滑らかになるまでミキサーにかけ、水を加えて濃度を調節します。
⑥器に盛り、②で茹でておいた皮を飾ります。
このスープは⑤の段階では少し濃くなるようにレシピを調節しています。
ミキサーにかけてからファスナー付きの保存袋に入れて冷凍しておくと、必要なだけ取り出して水と共にミキサーにかけると、いつでも簡単においしいスープをつくることができます。
日焼けが気になる時だけでなく、忙しい朝の一皿にぜひご利用くださいね。
紫外線に負けない体づくりのために
骨粗しょう症予防や免疫機能の向上に必要なビタミンDを作り出すために大切な紫外線ですが、日焼けによるシミそばかす、皮膚がんなどの原因の一つでもあります。
日光浴で紫外線を上手に利用し、肌や目は日焼け止めや日傘などを活用、また、食事のケアなどで整えていけるとよいですね。
そのためには、今回ご紹介した抗酸化作用が高い栄養素だけでなく、肌そのものの材料となるたんぱく質をはじめ、多くの栄養素をバランスよく取っておく必要があります。
ですが、毎日の食事を、家族一人一人の体調に合わせて栄養バランスが整ったものにするのは難しいものです。
まして、ご家族の食事時間がバラバラだったり、持病や咀嚼・嚥下の不安から家族で同じものが食べられい方がおられたりする場合はなおさらですね。
そんな時におススメしたいのが、まごころ弁当のお弁当です。
まごころ弁当のお弁当は、健康に自信がある方はもちろん、ダイエットや生活習慣病を気にしておられる方向けのカロリー調整食、持病による食事制限がある方向けのたんぱく調整食や、咀嚼・嚥下の不安がある方向けの刻み食やムース食など、バリエーションも豊富な選択肢の中からご家族の状態にあったひと品を選んでいただくことができます。
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