七夕の由来とは?~胡麻だれそうめんのレシピも紹介
作成日:2022年6月16日
笹の葉さーらさら♪と歌いながら、おりひめやひこぼしに願いをこめて書いた短冊を笹に飾り、浴衣を着て夕涼みや七夕祭り。七夕は、気軽に楽しめて日本らしい風情が感じられるイベントの一つですね。
今回は、七夕はどのような言われがあり、どのように始まったのかをご紹介します。
目次
七夕とはどのような行事?
七夕は、邪気を祓い無病息災を祈る行事として古代中国より日本に伝えられた、5つの節句(五節句)、1月7日(人日)、3月3日(上巳)、5月5日(端午)、7月7日(七夕=しちせき)、9月9日(重陽)のうちの一つです。
中国から伝えられた七夕の伝説と、それ以前から日本にあった儀式が一体となり、節句の行事の一つとして現代まで受け継がれているのです。
古来から日本にあった行事とは?
いにしえの日本では7月6日の夕方から7日にかけて、神様が天から降りてこられると考えられていました。
棚機津女(たなばたつめ)と呼ばれる巫女が機屋(はたや)にこもって機を織りながら神様(水神様)をお迎えするのです。
織りあがった布を神様に奉納し、7月7日の夕方に水辺で身を清めると、神様が厄を払ってくれるとされていたようです。
七夕は、旧暦でかぞえると8月7日頃、お盆前であり、一年で一番暑い頃です。
熱中症や食中毒などで命を落とすことが無いようにと祈る行事であった可能性もあります。
七夕を「しちせき」ではなく、「たなばた」と読むようになったのも、棚機津女の行事が由来していると言われています。
奈良県北部に位置する葛城市には棚機神社という神社があります。
奈良時代、代々朝廷に献上する布を織る氏族が暮らす村があったとされており、日本で最初に棚機津女による七夕の儀式が執り行われたのも、この地だと言われています。
奈良時代に中国から伝えられた伝説とは?
一般的に私たちがよく知っている七夕の行事は、天の川で織姫さまと彦星さまが年に一度会うことができるというものですね。
これこそが、中国大陸から伝えられた、牽牛(けんぎゅう)、織女(しゅくじょ)の伝説なのです。
遠い昔、牽牛という名の貧しい青年が中国に暮らしていました。
彼はある日、知り合った織女と恋に落ち、結婚します。
しかし、実は織女は天の帝の孫娘。
機織りを仕事としていましたが、二人は恋に落ちて結婚し、機織りをせずに日々遊んでいたために天の帝の怒りに触れ、織姫は天に呼び戻されてしまいます。
牽牛もあとを追いますが、夫婦になることは許されず、天の川を挟んで暮らすことになります。
ただ年に一度、会うことを許されたのが、七夕の日だったということです。
また、牽牛織女の伝説以外に、乞巧奠(きっこうでん)と言われる行事があります。
これは7月7日に7本の針に7色の糸を通し、神様にお供えして、裁縫や機織りの技術向上を願ったもので、機織りを仕事としていた織女にちなんだものです。
この二つの行事が日本に伝わり、先に紹介した棚機津女の行事と融合され、今日に伝わりました。
七夕に行う行事とは?
笹の葉と短冊
七夕といえば、短冊をつけた笹を思い浮かべますね。
古くから、笹や竹はとても生命力が強く、まっすぐに天に向かって生えている様から、神が居られる天に向かっている、大切な植物だとされていました。
また、笹餅やちまきに見るように食べ物を包んで使うことができる、抗菌効果がある植物だということも知られています。
このように神聖な力を持つとされた笹に、中国から伝わった陰陽五行説に基づき、青(緑)・赤・黄・白・黒の5色の短冊を飾ります。
この5色の短冊をつけることで、邪気を祓うことができると考えられていました。
このほかにも長寿を祈る折り鶴や大漁を祈る網飾り、穢れを託す人形(ひとがた)などを、こよりを使って吊るします。
七夕飾りは七夕翌日には早々に取り外し、氏神さまの神社でお焚きあげしていただくなどして、穢れを祓います。
各地の七夕行事
ねぶた祭り
青森で8月上旬(旧暦7月7日)に行われる「ねぶた祭」。
これは、奈良時代に中国から伝えられた七夕の行事と、津軽で古来より行われていた精霊おくりなどの行事が一体となり、時の流れと共に変化していったものだと言われています。
仙台七夕まつり
仙台七夕まつりはねぶた祭と同じく8月上旬(旧暦7月7日)に行われます。
派手好きで有名だった仙台藩祖 伊達政宗公が奨励し、にぎやかに執り行われるようになったと言われています。
通常、願い事を書いた短冊や折り紙で作った簡単な飾りを笹に施す七夕祭りですが、仙台七夕まつりは金運や家内安全、裁縫の上達などを祈る「七つかざり」と呼ばれる飾りにくす玉を加え、豪華に飾ります。
白峯神宮精大明神例祭
京都府京都市に位置する白峯神宮の境内内にある地主社で執り行われる白峯神宮精大明神例祭では、東北のように盛大な祭りではなく、球技、スポーツ芸能及び七夕の神とされる精大明神に舞楽を奉納しています。
また精大明神が球技の神であることから、蹴鞠も奉納されています。
七夕にちなんだ食べ物とは?
七夕といえば、そうめん。と記憶しておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ではなぜ、そうめんなのでしょうか?ここからはその由来をご紹介します。
そうめんはもともと揚げ菓子だった?
諸説ありますが、七夕の日にそうめんが食べられるようになったのには、中国の伝説が影響しているとされています。
その昔、中国のとある王の息子が7月7日に流行り病により亡くなってしまいました。
その子の魂は怨霊となり、疫病を流行らせるなど、悪さをするようになります。
その魂を鎮めるため、人々は彼が生前好きだった索餅(さくべい)という揚げ菓子を命日に備えるようになりました。
索は中国語で太い縄を、餅は小麦粉や米粉を混ぜ合わせたものを意味します。
小麦や米粉を練ってひも状に伸ばし、撚りをかけて縄状にしたものを油で揚げた、今でいうドーナツのような食べ物であったと推測され、日本の古い書物には麦縄(むぎなわ)と呼ばれていたと記載があるということです。
名前の由来についても、索餅という言葉が索麺(さくめん)へと変化、そうめんと呼ばれるようになったという説が有力です。
そうめんも、捏ね揚げた小麦粉の生地に油を塗ったものを、時間をかけて伸ばして作られています。
その製法を考えてみても、索餅とそうめんはよく似ています。
先ほどご紹介した七夕神社がある奈良県葛城市は、三輪三山のふもとに位置しています。
かの地では、飢饉に苦しむ人々を救うために神の教えを請い、仰せのままに麦を植え、そうめんが作られるようになったとされています。
三輪はそうめん発祥の地であり、手延べ製法で作られるそうめんが、兵庫県丹波地方、香川県小豆島、長崎県島原へと伝えられました。
日本に七夕伝説が伝えられた七夕神社と、そうめん発祥の地が同じ奈良県のとても近い距離にあるというのは、興味深い話ですね。
天の川を意識してそうめんを食べる?
そうめんの細くて美しい姿は天の川になぞらえたり、糸に見立て、織姫にちなんで裁縫が上手になりますように、との意味合いを持たせたりして七夕にはそうめんを食べる、という習慣が生まれたということです。
なにはともあれ、暑くて食欲が落ちる夏、ツルツルとのど越しのよいそうめんは食べやすく、今や日本の夏には欠かせない食材となっていますね。
暑い夏に備えて、栄養たっぷり胡麻だれそうめん
暑い夏を迎えるとどうしても食欲が落ち、そうめんやざるそばなどあっさりとしたものを選びがちになりますね。
そんな時にはつけだれに少し工夫をして、夏バテ防止をしてみませんか?
ごまは、以下に示すようにとても豊富な栄養素を含んでおり、暑い夏を元気に過ごすためにもぴったりの食材です。
ゴマに含まれる栄養素とは?
脂質
ゴマにはリノール酸、オレイン酸という脂質が多く含まれています。
リノール酸はオメガ6系脂肪酸の一つで、私たちの体が正常に働くために必要な必須脂肪酸の1種です。
体内で生成することができないため、食べ物から摂取する必要があります。
血中コレステロールを上げにくいと言われ、また、皮膚を健康に保つ働きがあります。
オレイン酸は不飽和脂肪酸の一種で、オメガ9に含まれています。
体内でも生成することができ、コレステロールの上昇を抑えると言われています。
カルシウム
カルシウムはミネラルの中では最も多く私たちの体内に含まれています。
主に骨や歯に含まれていますが、1%は血液や筋肉中に存在し、筋肉の正常な働きを維持する働きがあります。
不足すると筋肉が痙攣をおこしやすくなったり、骨粗しょう症になったりすることがあります。
鉄
鉄は血液中のヘモグロビンに多く含まれ、私たちが呼吸により取り入れた酸素を、全身へと運ぶ働きがあります。
鉄分が不足すると鉄欠乏性貧血を引き起こし、疲れやすくなります。
ひどくなると、動悸や息切れ、めまいを引き起こすほか、頭痛の原因にもなります。
亜鉛
亜鉛は私たちの体の代謝に深くかかわっている物質で、DNAを正しく複製し、正常な細胞の生まれ変わりや私たちの成長を担っています。
不足すると皮膚炎を起こしやすくなったり、舌の上の味蕾という細胞の生まれ変わりが鈍ることから味覚障害を起こしやすくなったりすることがあります。
ゴマグリナン
ゴマグリナンはごまに含まれているポリフェノールの一種で、活性酸素を除去したり、脂質の代謝を促し、肝機能を改善してコレステロールの減少を促したりする働きがあります。
薬膳では、白ごまは肌の乾燥を防ぎ、便秘の予防に、黒ゴマはアンチエイジングやめまい、耳鳴り、白髪の予防に効果があるとされています。
胡麻だれそうめん
いつものそうめんつゆをちょっと一工夫。
暑い夏にも食べやすく、体によいゴマをたっぷりと取ることができれば一石二鳥ですね。
【材料】2人分
・そうめん…2把
・豚ひき肉…100g程度
・しょうゆ、水溶き片栗粉…各大さじ2/3
・きゅうり、プチトマト…各適宜
【ごまだれ】
・練りごま…大さじ2
・すりごま…大さじ2
・酢…大さじ1.5
・みりん…大さじ2
・しょうゆ…大さじ2
・めんつゆ…200cc(濃縮タイプの場合は薄めておきます。)
・ラー油…適宜
【作り方】
①キュウリは千切りに、プチトマトは洗ってヘタを取っておきます。
②ひき肉を炒めてしょうゆ少々で味付けし、水溶き片栗粉でとろみをつけておきます。
③ボールまたはすり鉢に練りごま、酢を入れ、泡だて器またはすりこ木でよく混ぜ合わせます。
④固く締まったようになったらみりんを少しずつ加えて混ぜ、全体がクリーム状に混ざったらすりごま、しょうゆを加え、溶きのばします。分離していたものがしっかりと全体が混ざり、全体に均一になったらめんつゆを少しずつ加えて溶きのばします(※)。
⑤お好みでラー油を加え、味を整えます。
※練りごまは油分が多く、だしやしょうゆを一度に加えると分離しやすくなります。そのため、少し面倒ですが、酢やみりんなど、油と混ざりやすい性質のものから順に混ぜていくのがポイントです。
⑥そうめんを袋の表示通りに茹で、水にさらして冷やし、具材と共に皿に盛り、⑤のごまだれを添えます。
まとめ
七夕を過ぎたころから、北国であっても本格的な夏となり、過ごしにくい季節を迎えますね。
暑くなると、食材の買い物や台所に立つのも億劫になり、ついつい麺類など簡単なもので済ませてしまいがちになる方も多いのではないでしょうか?
炭水化物が多いものを食べる時には、今回ご紹介したようにたれに一工夫、炭水化物の代謝を促すビタミンB1を豊富に含む豚肉製品を添えて食べるのがおすすめです。
しかし、それだけでは健康な体を維持することはできませんね。
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