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在宅介護と施設介護の違いについて解説

作成日:2022年9月26日

家族に介護が必要となったとき、家で介護をするのか施設に入所するのか、要介護者ご本人も家族も、それまでの生活が大きく変わる決断をしなくてはなりません。

在宅介護も施設介護も、それぞれにメリットとデメリットがあります。

より良い方法を選択するために、在宅介護と施設介護について知っておきましょう。

在宅介護のメリット・デメリット

在宅介護とは、自宅で主に家族が介護者となって介護をすることです。

介護を受ける方は、住み慣れた自宅で生活し続けることができるため安心感があります。

しかし、介護経験のない家族にとっては戸惑うことも多く、介護の期間が長くなるほど負担が大きくなる可能性もあります。

在宅介護のメリット

在宅介護の最も大きなメリットは介護を受ける方が自宅に住み続けられることです。

最期まで家族と一緒に自宅で生活したいと考える高齢者にとって、家族や身内に介護をしてもらうことは大きな安心感につながるといえます。

自分のペースで生活できる

決まったスケジュールに合わせる必要がなく、自分のペースで生活することができます。

介護を受ける方の意思を尊重した自由な生活ができる反面、生活のリズムが乱れたり家族の生活ペースと合わないなどのデメリットが生じる可能性もあります。

必要なサービスを選べる

要介護者の方や家族の状況によって、必要な介護サービスを自分たちで選ぶことができます。

家族でできる介護と家族では難しい介護を明確にすることで、介護者の負担や介護にかかる費用を抑えることもできます。

プライバシーが守られる

プライベートな介護を家族や身内が担うことで、プライバシーを守ることができます。

自宅に第3者が入ることを歓迎しない家庭や、入浴や排せつなどの介護を他人から受けることに抵抗がある高齢者も、子どもや兄弟などの近しい身内であれば受け入れやすいこともあります。

経済的負担が少ない

家族が介護を担うことで、施設入所に比べると介護にかかる費用は低く抑えることができます。

また自治体からは、おむつ代や介護に必要な住宅の改修などに助成金があったり、在宅で介護を行っている家庭を対象に慰労金の制度もあります。

支給の条件や申請方法については、各自治体の担当窓口に問い合わせてみましょう。

在宅介護のデメリット

家族による在宅介護では、介護の知識や技術が十分でなかったり、要介護者と主な介護者のマンツーマンの介護となりがちで、介護者には心身ともに大きな負担となることがあります。

廃用症候群や認知症の悪化などのリスクがある

適切な介護ができなかった場合、廃用症候群やケガなどによって寝たきりになる可能性があります。

また家族以外の人とのかかわりが減少することで認知症の発症や、症状の悪化がみられることがあります。

家族の負担が大きい

一般的に介護度が高くなるほど介護量は増え、終日休みなく必要となります。

介護と仕事の両立が困難となって仕事を辞める「介護離職」も社会問題となっています。

また主に介護を担っている家族にとって体力的にも精神的にも大きな負担となり、介護者の「介護うつ」や要介護者に対して虐待の危険性もはらんでいます。

社会性が失われやすい

家の中で過ごすことが多くなると、社会とのかかわりが薄れていき、社会的孤立を招く可能性があります。

社会的孤立によって要介護者も介護者も、認知症やうつ病の発症リスクが高まります。

地域活動に参加したり、近所の人と交流をもつなど、短時間でも家族以外の人と会う時間を作るようにしましょう。

災害時などの対策が難しい

地震や大雨などの災害が起きたときに、介護の必要な高齢者を連れて避難することは、とても厳しい状況となることが予想されます。

食料やおむつなどの衛生用品、医薬品の備蓄はもちろん、避難所の確認や避難所までの避難方法なども確認しておく必要があります。

担当のケアマネジャーや近隣の福祉施設、民生委員や近隣の住民などにもあらかじめ相談しておき、普段からコミュニケーションをとることで、いざという時には協力してもらう体制を整えておくことが必要です。

在宅介護の注意点

在宅介護を始めるときに注意したいポイントを挙げます。

介護知識を身につけておく

要介護者に自宅で快適に生活してもらうためにも、介護者の心身を守るためにも、ある程度の介護知識や技術を身につけておくことは有効です。

本やインターネットでもある程度の情報を得ることは可能ですし、自治体や社会福祉協議会などでは無料の介護講習を実施していることもあるので、参加してみましょう。

要介護者の全身状態を把握する

特にケガや疾患などで入院し、退院後から在宅介護を始める場合には、入院前とは身体の機能が大きく変化していることがあります。

入院中の生活の様子や睡眠時間、排せつの様子、食事量や食事形態など、退院前に確認しておくとよいでしょう。

ひとりで抱え込まない

在宅介護では、要介護者の状態によっては1日の大半を昼夜を問わず介護に費やし、それまでの生活が一変してしまうような出来事も起こりえます。

大切な家族の介護であっても、いつまで続くか先の見えない状況に介護者が疲弊し、介護うつや虐待などにつながる可能性は誰にでもあります。

介護者が心身ともに限界を迎える前に、身近な家族や担当のケアマネジャーなどに相談しましょう。

ショートステイなど一時的に施設を利用するなど、介護者が介護から離れて休む時間をもつ「レスパイトケア」をとり入れるのも在宅介護を続けるうえで重要なケアといえます。

介護サービスを利用する

要介護者の状態によっては、一般的な家庭では設備面で適切な介護ができないことがあります。

また医療ケアが必要な場合は、医師や看護師など医療職の処置が必要です。すべての介護を家族でやろうと思わず、介護や医療のプロのタッフによる介護サービスを利用しましょう。

施設介護のメリット・デメリット

公的な介護保険施設や、民間の老人ホームなどに入居して受ける介護サービスです。

公的な介護保険施設は「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」「介護医療院」、その他民間の施設にもいろいろな種類があり、要介護者の状態によって入所できる施設が異なります。

施設介護のメリット

施設介護の最も大きなメリットは、専門職によるプロの介護が受けられることです。

介護設備も整っているため、安全で快適な介護が受けられるといえます。

プロの介護が受けられる

施設の種類によって異なりますが、介護施設には介護士や看護師、管理栄養士、理学療法士、ケアマネジャー、ソーシャルワーカーなどの専門職がいて、生活の全般においてサポートしています。

介護士によるプロの介護によって、自宅ではケアが難しい方でも適切な介護を受けることができ、ひとりひとりに合った適切な介護を受けることができます。

設備が整っている

介護に必要な環境や設備が整っており、介護度が高い方にも適切な介護を提供することができます。

施設内はバリアフリーであり、自力で歩行できる方はもちろん、車いすを利用している方も安全に施設内を移動することができます。

家族の負担が軽減される

家族による日常的な介護の必要がなくなり、家族の体力的・精神的負担が軽減されます。

介護離職や老老介護、介護うつなど、介護にまつわるさまざまな問題を未然に防ぐためにも効果的です。

安全が確保される

日常の様々な場面で各専門職の介護や見守りなどのサポートがあるため、転倒によるケガや事故などのリスクは低くなります。

必要に応じて行政手続きの代行や後見人制度を利用した金銭管理など、生活のいろいろな面で安全が確保されているといえます。

他者とのかかわりが持てる

入居者同士のほか、施設職員とのコミュニケーションがあります。

いろいろな人との会話の機会が増えて不安やストレスの解消に役立ち、社会性を保つことができます。

健康管理をしてくれる

施設の種類によって医療関係専門職の配置基準は異なりますが、日常のバイタルチェック、服薬、食事、排せつなどは各職員によって適切に管理されており、体調変化にも適切に対応することができます。

寝たきりになりにくい

介護度が高い方でも、無理のない範囲でベッドから離床し、車いすに移乗する時間を設けることは廃用症候群の予防になると考えられており、心肺機能や消化・排泄機能の改善、筋力の維持などの効果が期待されます。

車いすに乗り施設内を移動するだけでも目に入る景色が変わり、いつもとは違う入居者や職員とのコミュニケーションが生まれるので、精神面の活性化にも有効です。

施設介護のデメリット

プロの介護が受けられる施設介護ですが、それぞれの施設によって入居条件があり、必ずしも希望の施設に入居ができないこともあります。

また施設によっては入居の待機者が多く、入居の申し込みをしてもすぐに入居できないこともあります。

経済的に負担がある

在宅介護と比べると費用は高くなります。その費用は施設の種類や入居する方の介護度などによっても異なるため、実際の費用は施設に相談してみないと正確にはわかりません。

入居時の費用に加え毎月の利用料がかかるため、長期間にわたって無理のない支払いができることが必要となります。

人間関係のストレス

入居者や職員が身近にいることで寂しさが紛れることもありますが、もともと人付き合いが苦手だったり気の合わない人がいる場合には、人間関係のストレスが生じる可能性があります。

生活の自由度が低い

施設の種類によって異なりますが、起床時間や就寝時間、食事や入浴、レクリエーションなど、日課が決まっている施設では自由なペースで生活することは難しい場合もあります。

施設介護の注意点

施設介護を選ぶときや入居後にも気をつけたいポイントがあります。

入所前に見学に行く

高齢者の施設といってもいろいろな施設があり、いろいろな専門職が常駐している施設もあれば、そうでない施設もあります。

比較的自由な生活ができる施設もありますし、医療設備の整った病院に近いような印象の施設もあり、利用したことがない人にとっては、どのような場所であるかイメージがわかないこともあるでしょう。

また同じ種類の施設であっても、施設の方針や働いている職員によって施設の雰囲気は異なります。

家族と、可能であれば入居者本人も一緒に、施設内見学してみることをおすすめします。

(令和4年現在、新型コロナウイルスの感染状況によっては、施設内の見学を自粛している施設もあります。事前に問い合わせてみましょう。)

マイナス感情を持たない

住み慣れた自宅での生活を望み、家族と離れることを寂しく思う高齢者が多いのは事実です。

その一方で家族も、施設入居に対して罪悪感を持つケースもあり、それぞれにマイナス感情を持ったまま施設入所に至ると、その後の生活に悪影響が生じる可能性もあります。

施設入居を決める前にはお互いによく話し合って、納得するようにしましょう。

また施設に入居後は、専門職によるプロの介護によって要介護者も家族も、安心してそれぞれの生活ができるようになりますが、家族は介護を施設任せにせず、面会に行ったり施設から近況の報告を受けるなど、信頼関係を保つようにしましょう。

在宅介護と施設介護を組み合わせる

在宅介護では、専門職が自宅を訪問して介護サービスを提供する「訪問介護」「訪問入浴」「訪問看護」ほか、さまざまな訪問介護サービスが利用できます。

またデイサービスやショートステイなど、短期間だけ施設を利用することもできます。

さらに介護のための自宅改修や福祉用具の購入・レンタルなどには補助金の制度もあります。

介護保険外の民間のサービスも含めると、生活に必要な幅広いサービスが存在します。上手に組み合わせて利用することで、要介護者にとっても介護者にとっても無理のない、快適な在宅介護を継続することができます。

どちらを選ぶかはケースバイケースで

在宅介護も施設介護も、どちらにもメリットとデメリットがあり、どちらが適しているかはご本人の心身の状態や家族の状況によって異なります。

在宅介護をしていても、要介護者の心身状態の変化によって施設介護が必要となったり、施設に入居している方が在宅介護に戻るケースもあります。

ご本人にも家族にもより良い方法をみつけるために、家族内でよく検討し、地域包括支援センターや担当のケアマネジャーなどの専門家にも相談しましょう。

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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